7.2 ライブラリ・ファイル命名規則

標準ライブラリを,アプリケーション内で使用するときは,関連するヘッダ・ファイルをインクルードして,ライブラリ関数を使用します。

ランタイム・ライブラリ関数は,浮動小数点演算や整数演算を行うときに,CC-RLが自動的に呼び出すルーチンです。

また,リンク・オプション(-library)で,これらのライブラリを参照するようにします。同一のプロジェクト内で使用するライブラリ・ファイルの種類は統一しなければなりません。

 

ライブラリ・ファイルの命名規則は,次のようになっています。

【V1.03以降】

malloc系のライブラリ関数は通常用とセキュリティ機能用とで機能が異なるため,他の標準ライブラリとは別のライブラリとなります。malloc系ライブラリはRL78-S1,RL78-S2,RL78-S3共通です。

rl78<muldiv><memory_model><float><standard/runtime>.lib

malloc_<secure>.lib (malloc系ライブラリ) 【V1.03以降】

 

<muldiv>

n :拡張命令なし,演算器なし(RL78-S1コア/RL78-S2コア用)

c :乗除・積和演算器使用(RL78-S2コア用)

e :乗除算拡張命令使用(RL78-S3コア用)

<memory_model>

m :スモール/ミディアム・モデル用

<float>

4 :単精度浮動小数点数

8 :倍精度浮動小数点数(乗除算拡張命令ありデバイスのみ対応)

<standard/runtime>

s :標準ライブラリ

r :ランタイム・ライブラリ

<secure>

n :通常用

s :セキュリティ機能用 【Professional版のみ】