4.1.1 未規定の動作

この項では、ANSI規格における未規定の動作項目について説明します。

(1)

実行環境− 静的記憶域の初期化

静的データは、コンパイル時にデータ・セクションとして出力されます。

(2)

文字表示の意味−後退(\b)、水平タブ(\t)、垂直タブ(\v

表示装置設計依存となります。

(3)

型−浮動小数点

IEEE754準拠です。

IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers(電気電信学会)の略称です。
また、IEEE754とは、浮動小数点演算を扱うシステムにおいて、扱うデータ形式や数値範囲などの仕様の統一化を図った標準です。

(4)

式−評価順序

基本的には式は前方より評価します。ただし、最適化を行った場合は未規定とします。オプションなどにより、順序が変更になることがあるので、副作用のある式の記述は行わないでください。

(5)

関数呼び出し−引数の評価順序

基本的には第一引数(先頭の引数)より順に評価します。ただし、最適化を行った場合は未規定とします。オプションなどにより、順序が変更になることがあるので、副作用のある式の記述は行わないでください。

(6)

構造体指定子、および共用体指定子

ビットフィールドの型の整列境界をまたがないように調整します。オプションや#pragma指令でパッキングを行った場合は、整列境界調整は行わず、ビットフィールドは詰めて配置されます。

(7)

関数定義− 仮引数の記憶域

スタック、およびレジスタに割り付けます。詳細は、「6.1 セクション名一覧」を参照してください。

(8)

#演算子

前方より評価します。