Everything
2.3.2.2 [デバッグ・ツール設定]タブ

[デバッグ・ツール設定]タブでは,次に示すカテゴリごとに,デバッグ・ツールの基本設定を行います。

 

(1) [メモリ]

(2) [実行中のメモリ・アクセス]

(3) [レジスタ]

(4) [E2拡張インタフェース]【E2】

(5) [ブレーク]

(6) [システム]

(7) [トレース]

(8) [タイマ]【RX600, RX700シリーズ】

(1)

[メモリ]

このカテゴリでは,メモリに関する設定を行います。

図 2.18

[メモリ]カテゴリ

 

-

[メモリ・マッピング]

現在のメモリ・マッピングの状況が,メモリ領域の種別ごとに詳細表示されます。

このパネル上でマッピング値を変更することはできません。
I/O保護領域を追加,または削除する必要がある場合は,[メモリ・マッピング]プロパティを選択することで設定欄右端に表示される[...]ボタンのクリックによりオープンするメモリ・マッピング ダイアログで行います。
設定方法についての詳細は,メモリ・マッピング ダイアログの項を参照してください。

このプロパティでは,メモリ領域の個数のみを表示します。

[メモリ・マッピング]プロパティを展開すると,次のサブ項目が表示されます。

-

[メモリ種別]

当該領域のメモリ種別を表示します。

各メモリ種別は次の領域に該当します。

内蔵ROM領域

プログラムROM注1およびデータフラッシュ注2が該当します。

内蔵RAM領域

内蔵RAMが該当します。注4

I/Oレジスタ領域

周辺I/Oレジスタが該当します。

エンディアンが異なる領域で分割して表示します。

外部領域(CS7/CS6/.../CS0)

外部アドレス空間が該当します。

CS0 - CS7を区別して表示します。

その他のメモリ領域

FCU-RAM注3, FCUファーム注3, ユーザーブートが該当します。

予約領域

上記以外の領域を表示します。

I/O保護領域

外部領域でデバッガからリードしないアドレス範囲が該当します。メモリ・マッピング ダイアログで登録します。

注 1.

ダウンロード以外の操作( メモリ パネルからの操作やライン・アセンブル)で内蔵フラッシュROM領域を編集した場合,編集内容は次の実行操作時にフラッシュROMに書き込まれます。

注 2.

消去された状態のデータフラッシュROMの内容を参照すると,マイクロコントローラの仕様どおり不定値が表示されます。なお,デバッガからデータフラッシュROMの内容を書き換えた場合は,256バイト単位で書き込みを行います。書き込まれた領域は不定値とはなりません。

注 3.

FCU-RAM領域の内容をデバッガから書き換えないでください。また,FCUファーム領域はデバッガから書き換えできません。

注 4.

下記のオプション設定メモリを含む領域は,内蔵RAM領域として表示されます。なお,本領域は,メモリパネルで値を設定することはできません。

 

【RX71M, RX66x, RX65x, RX64M, RX72Tグループ】

-

シリアルプログラマコマンド制御レジスタ(SPCC)

-

OCD/シリアルプログラマID設定レジスタ(OSIS)

-

エンディアン選択レジスタ(MDE)

-

オプション機能選択レジスタ0(OFS0)

-

オプション機能選択レジスタ1(OFS1)

 

【RX65N-2M, RX651-2M, RX671, RX72M, RX72N, RX66N】

-

シリアルプログラマコマンド制御レジスタ(SPCC)

-

OCD/シリアルプログラマID設定レジスタ(OSIS)

-

エンディアン選択レジスタ(MDE)

-

オプション機能選択レジスタ0(OFS0)

-

オプション機能選択レジスタ1(OFS1)

-

バンク選択レジスタ(BANKSEL)

-

フラッシュアクセスウィンドウ設定レジスタ(FAW)

-

[開始アドレス]

当該領域の開始アドレスを表示します。

-

[終了アドレス]

当該領域の終了アドレスを表示します。

-

[アドレス幅[ビット]]

当該領域のアクセス幅を表示します。

[メモリ種別]が外部領域については,デバッグ・ツールと切断中のみ変更可能です。

-

[エンディアン]

外部領域およびI/Oレジスタ領域のエンディアンを表示します。

[メモリ種別]が外部領域については,デバッグ・ツールと切断中のみ変更可能です。

注意

デバッグ・ツールと接続することにより(「2.4.1 CS+にデバッグ・ツールを接続する」参照),各メモリ種別ごとの詳細表示を行います。

-

[メモリ書き込み時にベリファイを行う]

メモリ値の初期化を行う際に,ベリファイを行うか否かをドロップダウン・リストにより指定します。

[はい]を指定した場合,ダウンロードした際,ウォッチ パネルメモリ パネルで値を変更した際にベリファイを行います。

(2)

[実行中のメモリ・アクセス]

このカテゴリでは,プログラム実行中におけるメモリ・アクセスに関する設定を行います。

このカテゴリ内の設定は,リアルタイム表示更新機能を使用する場合に必要となります。リアルタイム表示更新機能についての詳細は,「2.11.1.4 プログラム実行中にメモリの内容を表示/変更する」を参照してください。

図 2.19

[実行中のメモリ・アクセス]カテゴリl)】

 

-

[実行を一瞬停止してアクセスする]

プログラム実行中に,メモリに対してアクセスを許可するか否かをドロップダウン・リストにより指定します。

アクセスを許可する場合は[はい]を選択してください(デフォルトでは[いいえ]が指定されます)。

-

[実行中に表示更新を行う]

プログラム実行中に,ウォッチ パネルメモリ パネルの表示内容を更新するか否かをドロップダウン・リストにより指定します。

表示内容の更新を行う場合は[はい]を選択してください(デフォルト)。

注意

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

-

[表示更新間隔[ms]]

このプロパティは,[実行中に表示更新を行う]プロパティにおいて[はい]を指定した場合にのみ表示されます。

プログラム実行中に,ウォッチ パネルメモリ パネルの表示内容を更新する間隔を100 ms単位で指定します。

直接入力により,100~65500の範囲の整数(100 ms未満の端数切り上げ)を指定してください(デフォルトでは[500]が指定されます)。

なお,[実行中に表示更新を行う]プロパティにおいて指定値を[いいえ]から[はい]へ切り替えた場合,このプロパティには前回の設定値が表示されます。

注意

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

(3)

[レジスタ]

このカテゴリでは,プログラム実行中におけるステータス・バーへのPC表示に関する設定を行います。

図 2.20

[レジスタ]カテゴリ

 

-

[実行中にPC表示を行う]

このプロパティは,プログラム実行中にステータス・バーへPC値を表示するかどうかを指定します。

[いいえ]を選択した場合,実行中のステータス・バーには“実行中”と表示されます。

注意 1.

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

注意 2.

【RX100シリーズ】
プログラム実行中のPC表示機能をサポートしていないため,非表示となります。

注意 3.

消費電流測定中は,このプロパティは[いいえ]に固定となります。

-

[PC表示更新間隔[ms]]

このプロパティは,[実行中にPC表示を行う]プロパティにおいて[はい]を指定した場合にのみ表示されます。

プログラム実行中にステータス・バーのPC表示を更新する間隔を100ms単位で指定します。

直接入力により,100~65500の整数(100ms未満は端数切り上げ)を指定してください。(デフォルトでは[500]が指定されます。)

なお,[実行中にPC表示を行う]プロパティにおいて指定値を[いいえ]から[はい]へ切り替えた場合,このプロパティには前回の設定値が表示されます。

注意

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

(4)

[E2拡張インタフェース]【E2】

E2拡張インタフェースに関する設定を行います。

図 2.21

[E2拡張インタフェース]カテゴリ

-

[外部トリガ入力]

外部トリガ入力に関する設定を行います。

チャネル毎に動作を選択してください。

-

チャネル番号

チャネル番号を表示します。

-

使用する

このチャネル番号の外部トリガ入力を使用するか否かを指定します。

-

入力信号

入力信号を指定します。

-

外部トリガ入力時の動作

外部トリガ入力時の動作を表示します。

-

[外部トリガ出力]

外部トリガ出力に関する設定を行います。

チャネル毎に動作を選択してください。

-

チャネル番号

チャネル番号を表示します。

-

使用する

このチャネル番号の外部トリガ出力を使用するか否かを指定します。

-

出力タイミング

出力タイミングを表示します。

-

出力信号

出力信号を表示します。

-

パルス幅[us]

パルス幅を指定します。

(5)

[ブレーク]

このカテゴリでは,ブレーク機能に関する設定を行います。

図 2.22

[ブレーク]カテゴリ

 

-

[優先的に使用するブレークポイントの種類]

エディタ パネル/逆アセンブル パネルにおいて,マウスのワンクリック操作でブレークポイントを設定する際に使用するブレークポイントの種別を次のドロップダウン・リストより指定します。

優先して使用するブレークポイントを使い切った状態で,ブレークポイントを設定した場合,自動的にもう片方のブレークポイントを設定します。

なお,ブレークポイントについての詳細は,「2.10.2 任意の場所で停止する(ブレークポイント)」を参照してください。

ソフトウエア・ブレーク

ソフトウエア・ブレークポイントを優先的に設定します。

ハードウエア・ブレーク

ハードウエア・ブレークポイントを優先的に設定します(デフォルト)。

(6)

[システム]

このカテゴリでは,エミュレーションシステムに関する設定を行います。

実行開始前およびブレーク後の指定ルーチン実行についての詳細は,「2.9.4 指定ルーチンを実行する【E1】【E20】【EZ Emulator】」を参照してください。

図 2.23

[システム]カテゴリ

 

-

[内蔵プログラムROMを書き換えるプログラムをデバッグする]

内蔵プログラムROM領域を書き換えるプログラム(ROM P/Eモードを使用したプログラムなど)をデバッグするか否かを指定します。

注意

E1と接続中にこのプロパティを変更することはできません。

-

[内蔵データフラッシュを書き換えるプログラムをデバッグする]

内蔵データフラッシュ領域を書き換えるプログラム(データフラッシュ P/Eモードを使用したプログラムなど)をデバッグするか否かを指定します。

注意

E1と接続中にこのプロパティを変更することはできません。

-

[実行開始前に指定ルーチンを実行する]

ユーザ・プログラム実行前に,指定ルーチンを実行する必要があるか否かを指定します。

注意

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

-

[実行開始前に実行するルーチン]

ユーザ・プログラム実行直前に実行するアドレスを指定します。

このプロパティは,[実行開始前に指定ルーチンを実行する]プロパティにおいて,[はい]が指定された場合のみ表示されます。

注意

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

-

[ブレーク後に指定ルーチンを実行する]

ユーザ・プログラムブレーク後に,指定ルーチンを実行する必要があるか否かを指定します。

注意

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

-

[ブレーク後に実行するルーチン]

ユーザ・プログラムブレーク直後に実行するアドレスを指定します。

このプロパティは,[ブレーク後に指定ルーチンを実行する]プロパティにおいて,[はい]が指定された場合のみ表示します。

注意

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

-

[指定ルーチン実行機能用ワークRAM開始アドレス]

指定ルーチン実行機能用のワークRAM配置アドレスを指定します。なお,アドレス値は4バイト単位の値を指定してください。(入力値が4バイト単位の値でなかった場合は,自動的に補正されます。)

指定したワークRAMの配置アドレスから[指定ルーチン実行機能用ワークRAMサイズ[バイト]]プロパティの表示サイズ分は,デバッガのファームウェアが使用します。

このプロパティは,[実行開始前に指定ルーチンを実行する]プロパティまたは,[ブレーク後に指定ルーチンを実行する]プロパティのいずれかにおいて[はい]が指定された場合のみ表示します。

注意 1.

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

注意 2.

ユーザ・プログラムで使用しない領域を指定してください。

-

[指定ルーチン実行機能用ワークRAMサイズ[バイト]]

指定ルーチン実行機能用のワークRAMのサイズを表示します。

このプロパティは,[実行開始前に指定ルーチンを実行する]プロパティまたは,[ブレーク後に指定ルーチンを実行する]プロパティのいずれかにおいて[はい]が指定された場合のみ表示します。

(7)

[トレース]

このカテゴリでは,トレース機能に関する設定を行います。

図 2.24

[トレース]カテゴリ

-

[トレース機能の用途]

トレース機能の用途として[トレース]を表示します。

このプロパティ値を変更することはできません。

-

[トレース・メモリを使い切った後の動作]

トレースの取得モードを指定します。

取得モードは,次のドロップダウン・リストより指定します。

トレース・メモリを上書きし実行を続ける

トレース・メモリがいっぱいになっても,トレース・データの上書きを続けます。

トレースを停止する

トレース・メモリがいっぱいになったら,トレース・データの書き込みを中止します。

停止する

トレース・メモリがいっぱいになった時点でブレークします。

-

[トレース・データ種別]

トレース取得するデータ種別をドロップダウン・リストより指定します。

指定可能なデータ種別はマイクロコントローラのシリーズにより異なります。

ドロップダウン・リストには,次のデータ種別が表示されます。

-

【RX600, RX700シリーズ】

分岐, 分岐+データアクセス, データアクセス

-

【RX100, RX200シリーズ】

分岐, データアクセス

-

[データアクセスのバス・マスタ]【RX71M, RX66x, RX65x, RX64M, RX671, RX72M, RX72T, RX72Nグループ】

このプロパティは,[トレース・データ種別]プロパティにおいて[分岐+データアクセス]または[データアクセス]を指定した場合にのみ表示されます。

データアクセスのバス・マスタをドロップダウン・リストより指定します。

ドロップダウン・リストには,次のバス・マスタが表示されます。

-

CPU(デフォルト), DMAC/DTC

 

データアクセスのトレース結果については,指定したバス・マスタからのトレース結果のみをトレースパネルに出力します。

注意 1.

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

注意 2.

データアクセスのバス・マスタ選択機能が無いマイクロコントローラの場合は,[データアクセスのバス・マスタ]【RX71M, RX66x, RX65x, RX64M, RX671, RX72M, RX72T, RX72Nグループ】プロパティは表示されません。その場合,バス・マスタは[CPU]固定となります。

-

[タイム・スタンプ出力]

収集するトレース・データにタイム・スタンプ情報を付加するか否かを指定します。

このプロパティは,マイクロコントローラのシリーズや[トレース・データ種別]プロパティでの指定値によって変更可否が次のように切り替わります。

マイクロコントローラ

データ種別

変更可否

RX600, RX700シリーズ

分岐, 分岐+データアクセス,
データアクセス

プログラム停止時のみ変更可能

RX200シリーズ

分岐

変更不可
[いいえ]が固定表示

データアクセス

プログラム停止時のみ変更可能

RX100シリーズ

分岐,データアクセス

変更不可
[いいえ]が固定表示

-

[トレース・クロック・カウント・ソース[MHz]]

このプロパティは,[タイム・スタンプ出力]プロパティにおいて[はい]を指定した場合にのみ表示されます。

カウント値からタイム・スタンプを算出するためのカウント・ソースを入力します。

直接入力により,0.0001 - 999.999の間で指定してください。

なお,プロパティが空欄の場合,[接続用設定]タブ[クロック]カテゴリ内の[動作周波数[MHz]]プロパティの設定値がカウント・ソースとして代用されます。

注意 1.

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

注意 2.

プロパティの設定値は,収集済みのトレース・データには反映しません。プロパティ設定後に収集したトレース・データから反映します。

-

[トレース・クロック・カウント・ソースの分周比]【RX71M, RX66x, RX65x, RX64Mグループ】

このプロパティは,[タイム・スタンプ出力]プロパティにおいて[はい]を指定した場合にのみ表示されます。

タイム・スタンプのカウント・ソースの分周比をドロップダウン・リストより指定します。

ドロップダウン・リストには,次の分周比が表示されます。

-

分周なし(デフォルト), 16分周 , 256分周 , 4096分周

 

[トレース・クロック・カウント・ソース[MHz]]プロパティで指定した周波数をさらに指定した値で分周(周波数を1/n倍に変換)した値が実際のタイム・スタンプの単位(1カウントあたりの周波数)になります。

注意 1.

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

注意 2.

トレースのタイム・スタンプ分周機能が無いマイクロコントローラの場合は,[トレース・クロック・カウント・ソースの分周比]【RX71M, RX66x, RX65x, RX64Mグループ】プロパティは表示されません。その場合,[分周なし]固定となります。

(8)

[タイマ]【RX600, RX700シリーズ】

このカテゴリでは,タイマ機能に関する設定を行います。

図 2.25

[タイマ]カテゴリ

 

-

[カウンタを64ビットで使用する]

計測カウンタを32ビット×2本で使用するか,64ビット×1本で使用するかを指定します。