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2.5.2.5 外部フラッシュ・メモリへダウンロードする【E1】【E20】

ダウンロード・ファイル ダイアログで指定したダウンロード・ファイルを,使用するマイクロコントローラの外部バスに接続されたフラッシュ・メモリ(外部フラッシュ・メモリ)にダウンロードすることができます。

この場合は,次の手順の操作を行ってください。

(1)

プロパティ パネルの設定

プロパティ パネル[接続用設定]タブ上の[外部フラッシュ]【E1】【E20】カテゴリ内において,外部フラッシュ定義ファイル(USDファイル)の登録を行います。

外部フラッシュ・メモリは,[外部フラッシュ]【E1】【E20】カテゴリにUSDファイルを登録することで認識され,最大4つのUSDファイルを登録できます。

外部フラッシュ定義ファイルの“+”マークをクリックすると,インデックス([1]~[4])毎に定義ファイル名,開始/終了アドレスおよびダウンロード前に外部フラッシュROMを消去するか否かの選択状況を表示します。

図 2.84

[外部フラッシュ]カテゴリ

 

-

[外部フラッシュ定義ファイル]

登録可能なUSDファイルの最大数を表示します。

USDファイルを登録する場合,サブプロパティとして展開表示される[ファイル]プロパティにUSDファイル名を指定します。

ファイル名は直接入力するか(相対パスによる指定の場合はプロジェクト・フォルダ基点),このプロパティを選択することで設定欄右端に表示される[...]ボタンのクリックによりオープンする 外部フラッシュメモリ ダイアログ【E1】【E20】によりファイルを選択することで指定します。

USDファイルを登録すると,サブプロパティとして[開始アドレス]/[終了アドレス]/[ダウンロード前に外部フラッシュROMを消去する]プロパティが追加表示されます。

[開始アドレス]/[終了アドレス]プロパティには,登録したUSDファイルに定義されている外部フラッシュメモリの領域が表示されます(編集不可)。

[ダウンロード前に外部フラッシュROMを消去する]プロパティでは,ダウンロード実行前に外部フラッシュROMを消去するか否かをドロップダウン・リストにより指定します。

外部フラッシュROMを消去する場合は[はい]を指定してください(デフォルトでは[いいえ]が指定されます)。

また,USDファイルの登録を解除する場合,対象となる[ファイル]プロパティのファイル名にキャレットを移動したのち,[Delete]キーをクリックしてください。

なお,USDファイルについては,弊社WebサイトよりExternal Flash Definition Editorのユーザーズ・マニュアルを参照してください。

図 2.85

外部フラッシュメモリ ダイアログのオープン

注意 1.

USDファイルのエンディアン情報は,プロパティ パネル[デバッグ・ツール設定]タブにおける[メモリ]カテゴリ内の[メモリ・マッピング]プロパティに反映されません。そのため,対象となる外部領域のエンディアンをUSDファイルのエンディアン情報に合わせて変更してください。

注意 2.

重複するアドレスのUSDファイルを複数設定した場合,デバッグ・ツールとの接続ができません。

注意 3.

外部フラッシュ・メモリへダウンロードする場合,ワークRAMとして内蔵RAMとCS領域のRAMが使用可能です。SDRAM領域(SDCS)は使用できません。

注意 4.

CS領域をまたいでデバイスを割り当てる場合は,プロパティ パネルの[ ダウンロード前にフラッシュROMを消去する]を[いいえ]に設定してください。

注意 5.

ワークRAM領域は,メモリ内容の退避・復帰を行うため,ユーザ・プログラムでも使用できますが,ワークRAMに配置する領域は,以下の用途では使用できません。

-

DMAまたはDTC機能の転送元・転送先

-

DTCベクタテーブル,および転送情報配置アドレス

-

DMAC,DTC起動要因の割り込みベクタ

備考

メーカIDまたはデバイスIDが不一致の場合,リードした値と期待値が出力 パネルに表示されます。

図 2.86

出力 パネルへのエラー表示

(2)

CPU動作モードの設定

外部フラッシュ・メモリへダウンロードする場合,デバッグ・ツールと接続する際にマイクロコントローラの動作モードを設定する必要があります。プロパティ パネル[接続用設定]タブにおける[CPUの動作モード]【E1】【E20】【EZ Emulator】カテゴリ内の[レジスタ設定]プロパティをプルダウン・リストにて次のように[内蔵ROM有効拡張モード]または[内蔵ROM無効拡張モード]に変更します。

図 2.87

CPU動作モードの指定

(3)

ダウンロードの実行

ダウンロードを実行します(「(3) ダウンロードの実行」参照)。

 

注意 1.

メモリ パネル上で外部フラッシュ・メモリを書き換えることはできません。

注意 2.

外部フラッシュ・メモリへダウンロード時に外部RAMをワークRAMとして使用する場合は,CPUと同じエンディアンに設定してください。

注意 3.

セクタ数が4096以下のフラッシュ・メモリを登録可能です。 セクタ数が4096を越えるフラッシュ・メモリへの書き込みは保証できません。

注意 4.

ロックコマンドが使用できないフラッシュ・メモリデバイスを使用する場合,USDファイルの生成時にロックビット解除を指定してください。この指定により,不要なロックビット状態の確認処理を省略することができます。
また,プロパティ パネルの[ダウンロード前にフラッシュROMを消去する]を[いいえ]に設定してください。
*ロックコマンドとは,以下のコマンドシーケンスで実行するコマンドを示します。

コマンドシーケンス:

 

第1サイクル

第2サイクル

第3サイクル

第4サイクル

アドレス

555H

2AAH

555H

ブロックアドレス

データ

AAH

55H

48H

X1H / X0H