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5.2.5 外部定義,外部参照疑似命令

外部定義,外部参照疑似命令は,ほかのモジュールで定義されているシンボルを参照する場合に,その関連性を明白にさせるためのものです。

1つのプログラムがモジュール1とモジュール2に分けて作成されている場合を考えます。モジュール1中において,モジュール2中で定義されているシンボルを参照したい場合,お互いのモジュールで何の宣言もなくそのシンボルを使うわけにはいきません。このため,「使いたい」,「使ってもよい」の表示をそれぞれのモジュールで行う必要があります。

モジュール1では,「ほかのモジュール中で定義されているシンボルを参照したい」というシンボルの外部参照宣言をします。一方,モジュール2では,「そのシンボルは,ほかのシンボルで参照してもよい」というシンボルの外部定義宣言をします。

外部参照と外部定義という2つの宣言が有効に行われて,はじめてそのシンボルを参照することができます。

この相互関係を成立させるのが,外部定義,外部参照疑似命令であり,次の命令があります。

表 5.21

外部定義,外部参照疑似命令

疑似命令

概要

.PUBLIC

オペランドに記述したシンボルをほかのモジュールから参照できるよう宣言

.EXTERN

本モジュールで参照するほかのモジュールのシンボルを宣言

.EXTBIT

本モジュールで参照するほかのモジュールのビット・シンボルを宣言

.WEAK 【V1.11以降】

オペランドに記述したシンボルをほかのモジュールから参照できるよう宣言