Everything
2.13.1.1 【E1】の場合

設定は,プロパティ パネル[デバッグ・ツール設定]タブ上の[トレース]カテゴリ内で行います。

図 2.140

[トレース]カテゴリ【E1】

(1)

[トレース機能の用途]

トレース機能のみ使用できます。

(2)

[トレース・メモリを使い切った後の動作]

収集したトレース・データでトレース・メモリがいっぱいになった際の動作を,次のドロップダウン・リストにより指定します。

トレース・メモリを上書きし実行を続ける

トレース・メモリがいっぱいになると,古いトレース・データに上書きを続けます(デフォルト)。

トレースを停止する

トレース・メモリがいっぱいになると,トレース・データの書き込みを停止します(プログラムの実行は停止しません)。

停止する

トレース・メモリがいっぱいになると,トレース・データの書き込みを停止すると同時にプログラムの実行を停止します。

(3)

[トレース・データ種別]

このプロパティは,収集するトレース・データの種別を次のドロップダウン・リストにより指定します。

分岐

プログラム実行中に発生した分岐処理の分岐元,分岐先アドレス情報をトレース・データとして収集します。

分岐+データアクセス注1

プログラム実行中に発生した分岐元,分岐先アドレス情報および成立したアクセス・イベントのデータ情報をトレース・データとして収集します。

データアクセス注2

プログラム実行中に成立したアクセス・イベントのデータ情報をトレース・データとして収集します。

注 1.

【E1(Serial)【RX100, RX200シリーズ】】

[分岐+データアクセス]のトレース・データを収集することはできません。そのためドロップダウン・リストには表示されません。

注 2.

【E1(Serial)【RX100, RX200シリーズ】】

[データアクセス]のトレース・データを収集するには,ポイント・トレースにてアドレス条件を設定する必要があります。設定しない場合,データアクセスのトレース情報が取得されません。データアクセスのトレース情報には,指定されたアドレスへのアクセスのみ記録します。なお,トレース・パネルのアドレスには,必ずポイント・トレースで設定した開始アドレス値が表示されます。

ポイント・トレースの詳細については,「2.13.4 条件を満たしたときのみの実行履歴を収集する」を参照してください。

(4)

[データアクセスのバス・マスタ]【RX71M, RX66x, RX65x, RX64M, RX671, RX72T, RX72M, RX72Nグループ】

このプロパティは,[トレース・データ種別]プロパティにおいて[分岐+データアクセス]または[データアクセス]を指定した場合にのみ表示されます。

データアクセスのバス・マスタをドロップダウン・リストより指定します。

ドロップダウン・リストには,次のバス・マスタが表示されます。

CPU

CPUからのデータアクセス結果を,トレースパネルに出力します。

DMAC/DTC

DMAC/DTCからのデータアクセス結果を,トレースパネルに出力します。

データアクセスのトレース結果については,指定したバス・マスタからのトレース結果のみをトレースパネルに出力します。

注意 1.

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

注意 2.

データアクセスのバス・マスタ選択機能が無いマイクロコントローラの場合は,[データアクセスのバス・マスタ]【RX71M, RX66x, RX65x, RX64M, RX671, RX72T, RX72M, RX72Nグループ】プロパティは表示されません。その場合,バス・マスタは[CPU]固定となります。

(5)

[タイム・スタンプ出力]

このプロパティは,収集するトレース・データにタイム・スタンプ情報を付加するか否かを指定します。タイム・スタンプを出力する場合,[はい]を指定してください。

注意 1.

【E1(Serial)【RX200シリーズ】】
[トレース・データ種別]プロパティにおいて[分岐]を指定した場合は,タイム・スタンプを出力することができません。出力する場合は,[データアクセス]を指定してください。

注意 2.

【E1【RX100シリーズ】】
このプロパティの項目を[いいえ]から変更することはできず,タイム・スタンプを出力することができません。

(6)

[トレース・クロック・カウント・ソース[MHz]]

タイム・スタンプのカウント・ソースを0.0001 - 999.999の間で入力してください。

なお,プロパティが空欄の場合,[接続用設定]タブ[クロック]カテゴリ内の[動作周波数[MHz]]プロパティの設定値がカウント・ソースとして代用されます。

(7)

[トレース・クロック・カウント・ソースの分周比]【RX71M, RX66x, RX65x, RX64M, RX671, RX72T, RX72M, RX72Nグループ】

このプロパティは,[タイム・スタンプ出力]プロパティにおいて[はい]を指定した場合にのみ表示されます。

タイム・スタンプのカウント・ソースの分周比をドロップダウン・リストより指定します。

ドロップダウン・リストには,次の分周比が表示されます。

分周なし

タイム・スタンプ用カウント・ソースの周波数をそのままの値で使用する。

16分周

タイム・スタンプ用カウント・ソースの周波数を1/16倍に変換して使用する。

256分周

タイム・スタンプ用カウント・ソースの周波数を1/256倍に変換して使用する。

4096分周

タイム・スタンプ用カウント・ソースの周波数を1/4096倍に変換して使用する。

[トレース・クロック・カウント・ソース[MHz]]プロパティで指定した周波数をさらに指定した値で分周(周波数を1/n倍に変換)した値が実際のタイム・スタンプの単位(1カウントあたりの周波数)になります。

注意 1.

プログラム実行中にこのプロパティを変更することはできません。

注意 2.

トレースのタイム・スタンプ分周機能が無いマイクロコントローラの場合は,[トレース・クロック・カウント・ソースの分周比]【RX71M, RX66x, RX65x, RX64M, RX671, RX72T, RX72M, RX72Nグループ】プロパティは表示されません。その場合,[分周なし]固定となります。