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-VECTN


特定ベクタテーブル・アドレスの領域にアドレスを設定します。

[指定形式]

-VECTN=suboption[, ...]
  suboption := {vector-number=symbol|vector-number=address}

 

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省略時解釈

なし

[詳細説明]

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ベクタテーブル・アドレスの特定アドレスに対して,オプション指定のアドレスを設定します。

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本オプションを指定した場合,ソース上に割り込みハンドラの記述がなくても,ベクタテーブル・アドレス・セクションを最適化リンカが作成し,ベクタテーブル・アドレスにアドレスを設定します。

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vector-number には,16進数で0x0~0x7Eの範囲で偶数を指定してください。

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symbolには,対象関数の先頭に“_(アンダースコア)” を付けた外部名を指定してください。

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addressには,設定するアドレスを16進数表記で指定してください。

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ベクタテーブルの0x2,0x3番地の領域への値の設定は,以下の優先度順に従って行われます。
-rrmオプション > -debug_monitorオプション > アセンブリ・ソース・ファイルの指定
> -vectnオプション > -vectオプション

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-SPLIT_VECTオプションの指定が無いとき,-VECTNオプションで指定されない空き領域には,以下の優先度で値を設定します。

1. VECTオプションで指定した値

2. “__dummy_int”という名称(内部名)の定義シンボルがリンク対象内に存在すれば,そのシンボルのアドレス

3.“dummy_int”という名称(内部名)の定義シンボルがリンク対象内に存在すれば,そのシンボルのアドレス

4.上記のいずれでもない場合は0

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-SPLIT_VECTオプションの指定があるときは,-VECTNオプションで指定されない空き領域に対するベクタ番号別セクションは生成しません。

[使用例]

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ベクタテーブル・アドレス0x14に_dummyのアドレスを設定します。

>rlink a.obj b.obj -vectn=14=_dummy

[備考]

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ユーザがベクタテーブル・アドレス・セクションをソース・プログラムで作成している場合,ベクタテーブル・アドレスの自動生成は行わないため,本オプションは無効となります。

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本オプションは,-form={object|relocate|library}オプション,-stripオプション,または-extractオプションを指定した場合は無効となります。