19.4	 システム情報(system)
 ここでは,RI600V4システム全般に関する情報を定義します。
 
 なお,システム情報として定義可能な数は,1個に限られます。また,システム情報の定義は省略できません。
 
 1 )	 システム・スタック・サイズ(
stack_size)
 
 -	 説明
サービス・コール処理および割り込み処理で使用するスタックサイズの合計を定義します。
 
 -	 省略時の扱い
デフォルト・システム・コンフィギュレーション・ファイルの設定値(出荷時は0x800)を適用
 
 -	 省略時の扱い
デフォルト・システム・コンフィギュレーション・ファイルの設定値(出荷時は32)を適用
 
 3 )	 カーネル割り込みマスクレベル(
system_IPL)
 
 -	 説明
カーネルのクリティカルセクション実行時の割り込みマスクレベル(PSWレジスタのIPL値)を定義します。これよりも高いレベルの割り込みは,カーネル管理外割り込みの扱いとなります。カーネル管理外割り込みとカーネル管理割り込みについては,「
10.1 割り込みの種類」を参照してください。
 
 -	 省略時の扱い
デフォルト・システム・コンフィギュレーション・ファイルの設定値(出荷時は7)を適用
 
 4 )	 メッセージ優先度の最大値(
message_pri)
 
 -	 説明
メールボックス機能で使用するメッセージの優先度の最大値を定義します。なお,メールボックス機能を使用しない場合は,本項目は意味を持ちません。
 
 -	 省略時の扱い
デフォルト・システム・コンフィギュレーション・ファイルの設定値(出荷時は255)を適用
 
 5 )	 基本クロック割り込み周期の分母(
tic_deno)
 
 -	 説明
基本クロック割り込み周期時間は,次の式で算出されます。なお,
tic_denoと
tic_numeの少なくともひとつは1でなければなりません。
 
 基本クロック割り込み周期時間(単位:ミリ秒) = 
tic_nume / 
tic_deno
 
 -	 省略時の扱い
デフォルト・システム・コンフィギュレーション・ファイルの設定値(出荷時は1)を適用
 
 -	 備考
tic_nume, 
tic_denoの設定に関わらず,サービス・コールで扱う時間の単位は常にミリ秒になります。
tic_nume, 
tic_denoによって,RI600V4が管理する時間の精度を規定することになります。
 
 6 )	 基本クロック割り込み周期の分子(
tic_nume)
 
 -	 省略時の扱い
デフォルト・システム・コンフィギュレーション・ファイルの設定値(出荷時は1)を適用
 
 7 )	 タスク・コンテキスト・レジスタ(
context)
 
 -	 説明
タスクが使用するレジスタ・セットを定義します。ここでの設定は,全タスクに適用されます。
 
 
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 コンパイラオプション“-isa=rxv2”指定時はACC0レジスタとACC1レジスタ,その他の場合はACC0レジスタ(RXv2アーキテクチャの場合)またはACCレジスタ(RXv1アーキテクチャの場合)です。
  
 
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 備考	 コンパイラ・オプション“-isa”は,コンパイラ CC-RX V2.01以降でサポートされています。
 
 -	 省略時の扱い
デフォルト・システム・コンフィギュレーション・ファイルの設定値(出荷時はNO)を適用