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2.4.3 GTMのデバッグ

選択しているマイクロコントローラがGTM(Generic Timer IP Module)(Robert Bosch GmbH製)を搭載している場合における,GTM向けのデバッグ機能を有効にする方法,各機能の動作,及び使用上の注意事項について説明します。

注意

シミュレータは本機能に対応していません。

 

一部の説明について,GTMのステータスをメイン・ウインドウと同様に以下のように呼称します。

表 2.3

マイクロコントローラのステータス

内容

GTMのステータス

Standby

GTMにクロックが供給されていない

Disable

MCSが起動していない

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有効にする方法

GTMをデバッグする場合,以下の設定を行います。

プロパティ パネル [接続用設定]タブ上の[ターゲット・ボードとの接続]カテゴリ

[GTMをデバッグする]プロパティ

[はい]

[デバッグ対象MCS]プロパティ

デバッグを行うMCS

上記設定を行うことで, メイン・ウインドウステータスバーデバッグ・マネージャ パネルにて,[デバッグ対象MCS]で指定したMCSの各チャネルをデバッグ対象として選択することができるようになります。

 

[デバッグ対象MCS]に"MCS0"を設定した場合,デバッグ・マネージャ パネルではMCSの各チャネルをデバッグ対象として以下のように表示します。

図 2.8

デバッグ・マネージャー パネルの表示例

-

各機能の動作について

デバッグ対象としてGTMを選択した場合の各機能の振る舞いは次のとおりです。

 

(1)

プログラムの実行制御

MCSの全チャネルは同期実行/同期ブレークを行います。

(2)

イベント

MCSの全チャネルに対して有効なイベントを設定します。

(3)

メモリ

MCSのRAMに対してアクセスすることができます。アドレスは[デバッグ対象MCS]プロパティで選択したMCSのメモリ空間上のアドレスとして表示します。

(4)

IOレジスタ

GTMに属するIOレジスタに対してアクセスすることができます。

アドレスはGTMのメモリ空間上のアドレスとして表示します。

(5)

CPUレジスタ

MCSの各チャネルのCPUレジスタに対してアクセスすることができます。

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使用上の注意事項

(1)

本機能を使用しない場合,GTMは他の周辺IPと同様に取り扱います。

(2)

本機能を使用する場合,以下の機能は使用できません。

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ソフトウェア・トレースのLPD出力

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外部トリガ入力

-

外部トリガ出力

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CAN受信処理時間測定

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疑似エラー・デバッグ

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CAN受信デバッグ

(3)

GTMに対して,以下の機能は使用できません。

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ソフトウエア・ブレーク

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実行履歴の収集

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実行時間の計測

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パフォーマンス計測

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プログラム内へのアクションの設定

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排他制御チェック・ツール

(4)

プロパティ・パネルの[デバッグ・ツール設定]タブ上の[マルチコア]カテゴリ内の[デバッグ・モード]プロパティにおいて選択したモードによって一部の動作が以下のように変化します。

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[同期デバッグ・モード]を選択した場合

デバッグ対象にMCSの各チャネルを選択し,コンテキスト・メニューの[ここまで実行]を選択した場合,CPUは同期実行を行いません。

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[非同期デバッグ・モード]を選択した場合

デバッグ対象にCPUを選択し,GTMのステータスが[Standby]の場合,MCSの全チャネルも同期実行を行います。またGTMのステータスが[Standby]中に,全CPUがブレーク状態になった場合,MCSの全チャネルも同期ブレークを行います。

(5)

デバッグ対象にMCSの各チャネルを選択した場合,CPUは同期してステップ実行しません。

(6)

IOレジスタに対するアクセス系イベントは設定できません。

(7)

GTMをデバッグ対象として選択している場合,かつGTMのステータスがStandbyの場合は以下の機能を使用できません。

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メモリの表示/変更

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CPUレジスタの表示/変更

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ブレークポイントの設定,編集,削除

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プログラムの実行/停止