7.2 固定長メモリ・プール
- get_mpf(待つ)
パラメータmpfidで指定された固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得し,その先頭アドレスをパラメータp_blkで指定された領域に格納します。
ただし,本サービス・コールを発行した際,対象固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得することができなかった(空き固定長メモリ・ブロックが存在しなかった)場合には,固定長メモリ・ブロックの獲得は行わず,自タスクを対象固定長メモリ・プールの待ちキューにキューイングしたのち,RUNNING状態からWAITING状態(固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態)へと遷移させます。
なお,固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態の解除は,以下の場合に行われます。
パラメータmpfidで指定された固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得し,その先頭アドレスをパラメータp_blkで指定された領域に格納します。
ただし,本サービス・コールを発行した際,対象固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得することができなかった(空き固定長メモリ・ブロックが存在しなかった)場合には,固定長メモリ・ブロックの獲得は行わず,自タスクを対象固定長メモリ・プールの待ちキューにキューイングしたのち,RUNNING状態からWAITING状態(固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態)へと遷移させます。
なお,固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態の解除は,以下の場合に行われます。
#include "kernel.h" /*標準ヘッダ・ファイルの定義*/ #include "kernel_id.h" /*cfg600が出力するヘッダ・ファイルの定義*/ void task ( VP_INT exinf ) { ER ercd; /*変数の宣言*/ ID mpfid = 1; /*変数の宣言,初期化*/ VP p_blk; /*変数の宣言*/ ............ ............ /*固定長メモリ・ブロックの獲得*/ ercd = get_mpf ( mpfid, &p_blk ); if ( ercd == E_OK ) { ............ /*正常終了処理*/ ............ /*固定長メモリ・ブロックの返却*/ rel_mpf ( mpfid, p_blk ); } else if ( ercd == E_RLWAI ) { ............ /*強制終了処理*/ ............ } ............ ............ } |
- 固定長メモリ・プール情報(memorypool[])のメモリ・プール領域に付与するセクション名(section)を個別のセクションとし,リンク時にそのセクションを目的のアライメント数のアドレスに配置する。
- pget_mpf,ipget_mpf(ポーリング)
パラメータmpfidで指定された固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得し,その先頭アドレスをパラメータp_blkで指定された領域に格納します。
ただし,本サービス・コールを発行した際,対象固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得することができなかった(空き固定長メモリ・ブロックが存在しなかった)場合には,固定長メモリ・ブロックの獲得は行わず,戻り値としてE_TMOUTを返します。
以下に,本サービス・コールの記述例を示します。
パラメータmpfidで指定された固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得し,その先頭アドレスをパラメータp_blkで指定された領域に格納します。
ただし,本サービス・コールを発行した際,対象固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得することができなかった(空き固定長メモリ・ブロックが存在しなかった)場合には,固定長メモリ・ブロックの獲得は行わず,戻り値としてE_TMOUTを返します。
以下に,本サービス・コールの記述例を示します。
#include "kernel.h" /*標準ヘッダ・ファイルの定義*/ #include "kernel_id.h" /*cfg600が出力するヘッダ・ファイルの定義*/ void task ( VP_INT exinf ) { ER ercd; /*変数の宣言*/ ID mpfid = 1; /*変数の宣言,初期化*/ VP p_blk; /*変数の宣言*/ ............ ............ /*固定長メモリ・ブロックの獲得*/ ercd = pget_mpf ( mpfid, &p_blk ); if ( ercd == E_OK ) { ............ /*ポーリング成功処理*/ ............ /*固定長メモリ・ブロックの返却*/ rel_mpf ( mpfid, p_blk ); } else if ( ercd == E_TMOUT ) { ............ /*ポーリング失敗処理*/ ............ } ............ ............ } |
- 固定長メモリ・プール情報(memorypool[])のメモリ・プール領域に付与するセクション名(section)を個別のセクションとし,リンク時にそのセクションを目的のアライメント数のアドレスに配置する。
- tget_mpf(タイムアウト付きで待つ)
パラメータmpfidで指定された固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得し,その先頭アドレスをパラメータp_blkで指定された領域に格納します。
ただし,本サービス・コールを発行した際,対象固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得することができなかった(空き固定長メモリ・ブロックが存在しなかった)場合には,固定長メモリ・ブロックの獲得は行わず,自タスクを対象固定長メモリ・プールの待ちキューにキューイングしたのち,RUNNING状態からタイムアウト付きのWAITING状態(固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態)へと遷移させます。
なお,固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態の解除は,以下の場合に行われます。
パラメータmpfidで指定された固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得し,その先頭アドレスをパラメータp_blkで指定された領域に格納します。
ただし,本サービス・コールを発行した際,対象固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得することができなかった(空き固定長メモリ・ブロックが存在しなかった)場合には,固定長メモリ・ブロックの獲得は行わず,自タスクを対象固定長メモリ・プールの待ちキューにキューイングしたのち,RUNNING状態からタイムアウト付きのWAITING状態(固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態)へと遷移させます。
なお,固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態の解除は,以下の場合に行われます。
#include "kernel.h" /*標準ヘッダ・ファイルの定義*/ #include "kernel_id.h" /*cfg600が出力するヘッダ・ファイルの定義*/ void task ( VP_INT exinf ) { ER ercd; /*変数の宣言*/ ID mpfid = 1; /*変数の宣言,初期化*/ VP p_blk; /*変数の宣言*/ TMO tmout = 3600; /*変数の宣言,初期化*/ ............ ............ /*固定長メモリ・ブロックの獲得*/ ercd = tget_mpf ( mpfid, &p_blk, tmout ); if ( ercd == E_OK ) { ............ /*正常終了処理*/ ............ /*固定長メモリ・ブロックの返却*/ rel_mpf ( mpfid, p_blk ); } else if ( ercd == E_RLWAI ) { ............ /*強制終了処理*/ ............ } else if ( ercd == E_TMOUT ) { ............ /*タイムアウト処理*/ ............ } ............ ............ } |
- 固定長メモリ・プール情報(memorypool[])のメモリ・プール領域に付与するセクション名(section)を個別のセクションとし,リンク時にそのセクションを目的のアライメント数のアドレスに配置する。
- rel_mpf,irel_mpf
パラメータmpfidで指定された固定長メモリ・プールにパラメータblkで指定された固定長メモリ・ブロックを返却します。
ただし,本サービス・コールを発行した際,対象固定長メモリ・プールの待ちキューにタスクがキューイングされていた場合には,固定長メモリ・ブロックの返却は行わず,該当タスク(待ちキューの先頭タスク)に固定長メモリ・ブロックを渡します。これにより,該当タスクは,待ちキューから外れ,WAITING状態(固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態)からREADY状態へ,またはWAITING-SUSPENDED状態からSUSPENDED状態へと遷移します。
以下に,本サービス・コールの記述例を示します。
パラメータmpfidで指定された固定長メモリ・プールにパラメータblkで指定された固定長メモリ・ブロックを返却します。
ただし,本サービス・コールを発行した際,対象固定長メモリ・プールの待ちキューにタスクがキューイングされていた場合には,固定長メモリ・ブロックの返却は行わず,該当タスク(待ちキューの先頭タスク)に固定長メモリ・ブロックを渡します。これにより,該当タスクは,待ちキューから外れ,WAITING状態(固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態)からREADY状態へ,またはWAITING-SUSPENDED状態からSUSPENDED状態へと遷移します。
以下に,本サービス・コールの記述例を示します。
#include "kernel.h" /*標準ヘッダ・ファイルの定義*/ #include "kernel_id.h" /*cfg600が出力するヘッダ・ファイルの定義*/ void task ( VP_INT exinf ) { ER ercd; /*変数の宣言*/ ID mpfid = 1; /*変数の宣言,初期化*/ VP blk; /*変数の宣言*/ ............ ............ ercd = get_mpf ( mpfid, &blk ); /*固定長メモリ・ブロックの獲得*/ if ( ercd == E_OK ) { ............ /*正常終了処理*/ ............ rel_mpf ( mpfid, blk ); /*固定長メモリ・ブロックの返却*/ } else if ( ercd == E_RLWAI ) { ............ /*強制終了処理*/ ............ } ............ ............ } |
- ref_mpf,iref_mpf
パラメータmpfidで指定された固定長メモリ・プールの固定長メモリ・プール詳細情報(待ちタスクの有無,空き固定長メモリ・ブロックの総数など)をパラメータpk_rmpfで指定された領域に格納します。
以下に,本サービス・コールの記述例を示します。
パラメータmpfidで指定された固定長メモリ・プールの固定長メモリ・プール詳細情報(待ちタスクの有無,空き固定長メモリ・ブロックの総数など)をパラメータpk_rmpfで指定された領域に格納します。
以下に,本サービス・コールの記述例を示します。
#include "kernel.h" /*標準ヘッダ・ファイルの定義*/ #include "kernel_id.h" /*cfg600が出力するヘッダ・ファイルの定義*/ void task ( VP_INT exinf ) { ID mpfid = 1; /*変数の宣言,初期化*/ T_RMPF pk_rmpf; /*データ構造体の宣言*/ ID wtskid; /*変数の宣言*/ UINT fblkcnt; /*変数の宣言*/ ............ ............ ref_mpf ( mpfid, &pk_rmpf ); /*固定長メモリ・プール詳細情報の参照*/ wtskid = pk_rmpf.wtskid; /*待ちタスクの有無の獲得*/ fblkcnt = pk_rmpf.fblkcnt; /*空き固定長メモリ・ブロックの総数の獲得*/ ............ ............ } |