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1. 1  概  要

今日,高性能/高機能化するマイクロコントローラに伴い,処理プログラムの規模は増大し,複雑化する傾向にあります。
このような処理プログラムに対して,従来のデバッガを用いた場合,論理的な処理プログラムの解析は容易であっても,処理の実行タイミングによる不具合,システム全体の性能評価などといった時間に関連した解析が困難であったため,これらの作業に多大な時間が必要となりました。
ルネサス エレクトロニクスでは,このような市場状況に応え,RXファミリなどといった強力なマイクロコントローラを用意する一方で,処理プログラミングの定量的な解析を支援する目的からタスク・アナライザ・ツールを提供しています。
タスク・アナライザ・ツールは,RXファミリ用リアルタイムOS“RI600V4”を組み込んだ処理プログラムの実行遷移状況,リアルタイムOS資源の利用状況,CPUの使用状況などを解析するためのツールであり,CS+と連携することにより,イベントの発生(サービス・コールの発行,割り込みの発生など)をトレース・データとして取り込み,該当情報をグラフィカルに表示する機能を備えています。
したがって,ユーザは,タスク・アナライザ・ツールを利用することにより,処理プログラムの実行遷移状況,リアルタイムOS資源の利用状況,CPUの使用状況などを容易に解析することが可能となります。