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8.5 ROMイメージの作成

この節では,組み込み向けアプリケーションで必要となる,ROMイメージ作成について説明します。

 

アプリケーション中で,外部変数や静的変数を定義すると,それらの変数はRAM上のセクションに配置されます。変数が初期値を持つ場合,アプリケーションの開始時には,RAMに初期値が存在している必要があります。

一方で,ハードウェアの起動時や,リセット時は,RAMの値は不定です。従って,リセットからアプリケーションの起動までの間に,RAMに変数の初期値を格納する必要があります。

CC-RHでは,プログラム本体と,初期値データをROMに配置した,ROMだけのプログラムイメージを作成することができます。このプログラムを実行すると,スタートアップ・ルーチン内で,ROMに準備した初期値データをRAMにコピーして,RAM側の初期化を行います。

 

ROMイメージ作成の手順と,RAMへのコピー処理の詳細は,「8.2.2 ユーザ・プログラム向けの初期化ルーチン」の「RAMセクションの初期化」の項を参照してください。

 

ROMに用意した初期値データと,RAM上にコピーした初期値のイメージは,次のようになります。

図 8.1

コピー前後のイメージ

 

備考

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変数の初期値だけでなく,RAM上で実行したいプログラムがある場合にも,同様の方法で対応できます。

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デバッグ時にインサーキット・エミュレータなどを使用する場合,実行可能なロード・モジュールをROMやRAMに直接ダウンロードして実行できます。このような場合には,実行時の初期値のコピー処理は不要です。