新規にプロジェクトを作成する方法について説明します。
[プロジェクト]メニュー→[新しいプロジェクトを作成...]を選択すると,プロジェクト作成 ダイアログがオープンします。
図 2.6 | プロジェクト作成 ダイアログ(初回起動時) |
以下の順番で項目を設定します。
[マイクロコントローラ]において,プロジェクトで使用するマイクロコントローラの種類を選択します。
以下の項目を選択することができます。
[使用するマイクロコントローラ]エリアにおいて,プロジェクトで使用するマイクロコントローラを選択します。
[使用するマイクロコントローラ]エリアに使用するマイクロコントローラがない場合は,[アップデート...]ボタンをクリックしてください。
CS+ アップデート・マネージャ ウインドウがオープンし,ネットワークを介してマイクロコントローラの最新情報を検索することができます。
注意 | [アップデート...]ボタンは,インストーラを使用して本製品をインストールした場合のみ有効となります。パックしたものを使用する場合は無効となります。 |
[プロジェクトの種類]において,作成するプロジェクトの種類を選択します。
以下の項目を選択することができます。
- | アプリケーション(CC-RH/CC-RX/CC-RL) |
CS+が提供するビルド・ツールを使用して,Cソース・ファイルからロード・モジュール・ファイル,およびヘキサ・ファイルを生成する場合に選択します。
ここで生成するファイルが自動的にデバッグ対象となります。
備考 1. | ビルド・ツールがCC-RHの場合,プロジェクト作成時に以下のスタートアップ用ソース・ファイルがプロジェクト・フォルダに生成されます。
これらのファイルは,プロジェクト・ツリーにも登録されます。 |
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boot.asm
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リセットの発生からスタートアップ・ルーチンに分岐するまでの処理の定義と割り込みベクタ・テーブルの定義
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cstart.asm
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スタートアップ・ルーチンの定義
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iodefine.h
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I/Oレジスタの定義
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main.c
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空のmain関数の定義
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備考 2. | ビルド・ツールがCC-RXの場合,プロジェクト作成時に以下のスタートアップ用ソース・ファイルがプロジェクト・フォルダに生成されます。
“プロジェクト・ツリー登録”欄が“○”となっているファイルは,プロジェクト・ツリーにも登録されます。“-”となっているファイルは,必要に応じてプロジェクト・ツリーに登録してください。 |
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プロジェクト名.c
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main関数の定義
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dbsct.c
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標準セクションの設定
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hwsetup.c
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ハードウェア初期化用ファイル
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intprg.c
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割り込み関数の定義
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iodefine.h
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I/Oレジスタの定義
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lowlvl.src
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I/O入出力用低レベル関数の定義(アセンブラ用ソース)
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lowsrc.c
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I/O入出力用低レベル関数の定義
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lowsrc.h
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I/O入出力用低レベル関数のプロトタイプ
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resetprg.c
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C言語用初期化の定義
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sbrk.c
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ヒープ・メモリ確保用関数の定義
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sbrk.h
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ヒープ・サイズの定義
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stacksct.h
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スタック用pragmaの定義
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typedefine.h
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sbrk.cなどで使用する型のtypedefineの定義
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vect.h
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割り込みベクタ関数のプロトタイプ
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vecttbl.c
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割り込みベクタ・テーブルの定義
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備考 3. | ビルド・ツールがCC-RLの場合,プロジェクト作成時に以下のスタートアップ用ソース・ファイルがプロジェクト・フォルダに生成されます。
デバイスにより,以下のファイル以外のファイルが追加される場合があります。
これらのファイルは,プロジェクト・ツリーにも登録されます。 |
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cstart.asm
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リセットの発生からmain関数に分岐するまでのスタートアップ・ルーチンの定義
メモリ・アドレス,スタック領域などは,ご使用のマイコンに合わせて修正が必要です。
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hdwinit.asm
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ハードウェア初期化用ファイル
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stkinit.asm
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スタック初期化用ファイル
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iodefine.h
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I/Oレジスタの定義,および割り込み要求名の定義
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iodefine_faa.inc
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FAA レジスタの定義(FAA搭載デバイスのみ)
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main.c
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空のmain関数の定義
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- | C++アプリケーション(CC-RX/CC-RL) |
CS+が提供するビルド・ツールCC-RX/CC-RLを使用して,C++ソース・ファイル(main関数のファイルのみ),およびCソース・ファイルからロード・モジュール・ファイル,またはヘキサ・ファイルを生成する場合に選択します。
ここで生成するファイルが自動的にデバッグ対象となります。
備考 1. | ビルド・ツールがCC-RXの場合,プロジェクト作成時に以下のスタートアップ用ソース・ファイルがプロジェクト・フォルダに生成されます。
“プロジェクト・ツリー登録”欄が“○”となっているファイルは,プロジェクト・ツリーにも登録されます。“-”となっているファイルは,必要に応じてプロジェクト・ツリーに登録してください。 |
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プロジェクト名.cpp
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main関数の定義
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dbsct.c
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標準セクションの設定
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hwsetup.cpp
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ハードウェア初期化用ファイル
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intprg.c
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割り込み関数の定義
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iodefine.h
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I/Oレジスタの定義
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lowlvl.src
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I/O入出力用低レベル関数の定義(アセンブラ用ソース)
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lowsrc.c
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I/O入出力用低レベル関数の定義
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lowsrc.h
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I/O入出力用低レベル関数のプロトタイプ
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resetprg.c
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C言語用初期化の定義
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sbrk.c
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ヒープ・メモリ確保用関数の定義
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sbrk.h
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ヒープ・サイズの定義
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stacksct.h
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スタック用pragmaの定義
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typedefine.h
|
sbrk.cなどで使用する型のtypedefineの定義
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vect.h
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割り込みベクタ関数のプロトタイプ
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vecttbl.c
|
割り込みベクタ・テーブルの定義
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備考 2. | ビルド・ツールがCC-RLの場合,プロジェクト作成時に以下のスタートアップ用ソース・ファイルがプロジェクト・フォルダに生成されます。デバイスにより,以下のファイル以外のファイルが追加される場合があります。これらのファイルは,プロジェクト・ツリーにも登録されます。 |
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cstart.asm
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リセットの発生からmain関数に分岐するまでのスタートアップ・ルーチンの定義
メモリ・アドレス,スタック領域などは,ご使用のマイコンに合わせて修正が必要です。
|
hdwinit.asm
|
ハードウェア初期化用ファイル
|
stkinit.asm
|
スタック初期化用ファイル
|
iodefine.h
|
I/Oレジスタの定義,および割り込み要求名の定義
|
iodefine_faa.inc
|
FAA レジスタの定義(FAA搭載デバイスのみ)
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main.cpp
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空のmain関数の定義
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- | 空のアプリケーション(CC-RH/CC-RX/CC-RL/GHS CCRH850) |
CS+が提供するビルド・ツールCC-RH/CC-RX/CC-RLまたはGHS CCRH850用ビルド・ツール・プラグインを使用して,ロード・モジュール・ファイルを生成する場合に選択します。
ここで生成するファイルが自動的にデバッグ対象となります。
なお,プロジェクト作成時にサンプルのスタートアップ・プログラムは生成しません。
CS+が提供するビルド・ツールCC-RHを使用して,マルチコア用ブート・ローダ・プロジェクトを作成する場合に選択します。
ブート・ローダ・プロジェクトでは,マルチコア用プロジェクトを構成するアプリケーション・プロジェクトの設定などを行います。
備考 | プロジェクト作成時に以下のスタートアップ用ソース・ファイルがプロジェクト・フォルダに生成されます。
これらのファイルは,プロジェクト・ツリーにも登録されます。 |
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bootn.asm
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リセットの発生から各アプリケーション・プロジェクトに分岐するまでの処理の定義と割り込みベクタ・テーブルの定義
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iodefine.h
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I/Oレジスタの定義
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コア用のスタートアップ・ファイル(bootn.asm)は,ファイル名にコア番号nを含むことがあります。
CS+が提供するビルド・ツールCC-RHを使用して,マルチコア用アプリケーション・プロジェクトを作成する場合に選択します。
備考 | プロジェクト作成時に以下のスタートアップ用ソース・ファイルがプロジェクト・フォルダに生成されます。
これらのファイルは,プロジェクト・ツリーにも登録されます。 |
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cstartn.asm
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各アプリケーションごとのスタートアップ・ルーチンの定義
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iodefine.h
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I/Oレジスタの定義
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main.c
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空のmain関数の定義
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コア用のスタートアップ・ファイル(cstartn.asm)は,ファイル名にコア番号nを含むことがあります。
- | 既存GHSプロジェクト・ファイル使用(GHS CCRH850) |
GHSコンパイラでビルドしたロード・モジュールをデバッグ対象とする場合に選択します。
既存のGHSプロジェクト・ファイルを使用して簡単にビルドを行うことができます。
プロジェクトの作成方法,および使用方法については,ビルド・ツール操作編を参照してください。
- | ライブラリ(CC-RH/CC-RX/CC-RL/GHS CCRH850) |
CS+が提供するビルド・ツールCC-RH/CC-RX/CC-RLまたはGHS CCRH850用ビルド・ツール・プラグインを使用して,ユーザ・ライブラリ用のライブラリ・ファイルを生成する場合に選択します。
CS+が提供するビルド・ツール以外のビルド・ツールが生成したロード・モジュール・ファイル,またはヘキサ・ファイルをデバッグ対象とする場合に選択します(デバッグ専用プロジェクト)。
デバッグ専用プロジェクトの作成方法,および使用方法についての詳細は,「E. 外部ビルド・ツールの使用」を参照してください。
(4) | プロジェクト名とプロジェクト・ファイルの作成場所を指定 |
[プロジェクト名],および[作成場所]に,プロジェクト名とプロジェクト・ファイルの作成場所を指定します。
指定した作成場所の下にプロジェクト名のフォルダを作成しない場合は,[プロジェクト名のフォルダを作成する]のチェックを外してください。
注意 1. | プロジェクト・ファイルの作成場所を直接入力する場合は,絶対パスで入力してください。 |
注意 2. | 作成場所にネットワークパス名は使用できません。ドライブ名に割り当てて使用してください。 |
備考 | 作成場所には流用元プロジェクトと同じフォルダを指定することを推奨します。
流用元プロジェクトと異なるフォルダを指定した場合,パス解決に失敗し,ビルド・エラーとなる可能性があります。 |
(5) | 既存のプロジェクトのファイル構成の流用を指定 |
既存のプロジェクトのファイル構成を流用してプロジェクトを作成する場合は,[既存のプロジェクトのファイル構成を流用する]をチェックし,[流用元のプロジェクト]に流用元のプロジェクト・ファイル名を指定してください。
注意 2. | 作成するプロジェクトにてデフォルトで選択されているデバッグ・ツールに対してのみ,流用した設定を反映します。
ただし,RXファミリについては,内部処理がエミュレータ,シミュレータで共通となっているため,デバッグ・ツールの選択状態にかかわらず流用した設定を反映します。 |
備考 1. | 流用元のプロジェクトで使用しているビルド・ツールのバージョンと,作成するプロジェクトのバージョンが異なる場合は,自動的に変換します([プロジェクトの種類]において“デバッグ専用”を指定した場合を除く)。 |
備考 2. | ビルド・ツールのプロパティの設定に流用元のオプションを適用後,指定されたマイクロコントローラの設定に変更します。指定したマイクロコントローラのiodefine.h およびスタートアップ用ソース・ファイルをサンプルソースとして,"<変更後デバイス名>.nnn"(nnn=000,001…)という名前のフォルダを作成し,そこにコピーします。変更内容を出力パネルに表示します。
ただし,RH850で,流用元または先のプロジェクトいずれかがマルチコア マイコンのプロジェクトの場合,スタートアップ用ソース・ファイルのコピーは行いません。
【RX】流用元とROMサイズが異なるマイクロコントローラを選択した場合,[リンク・オプション]タブの[セクションの開始アドレス]プロパティの値にROMサイズの差異が反映されないことがあります。 [セクションの開始アドレス]プロパティの値を確認してください。 |
項目設定後のイメージを以下に示します。
図 2.7 | プロジェクト作成 ダイアログ(項目設定後) |
[作成]ボタンをクリックすると,(4)で指定した場所にプロジェクト・ファイルを作成し,プロジェクト・ツリー パネルに作成したプロジェクトの構成がツリー表示されます。
図 2.8 | プロジェクト・ツリー パネル(新規プロジェクト作成後) |
備考 | プロジェクト作成後,ビルド・フェーズ,またはデバッグ・フェーズに進むためには,対象となるファイルをプロジェクトに追加する必要があります。
ファイルの追加方法については,以下を参照してください。 |
- | [プロジェクトの種類]において“アプリケーション”または“ライブラリ”を選択した場合 |
→「2.6.1 プロジェクトにファイルを追加する」参照
- | [プロジェクトの種類]において“デバッグ専用”を選択した場合 |
→「E.3 プロジェクトにファイルを追加する」参照