7.2 ヘッダ・ファイル

RXでライブラリを使用するときに必要となるヘッダ・ファイルの一覧は次のとおりです。なお、各ファイルにはマクロ定義、関数宣言が記述されています。

表 7.2

ライブラリの種類と対応する標準インクルードファイル

 

ライブラリの種類

内容

標準インクルードファイル

1

プログラム診断用ライブラリ

プログラムの診断情報の出力を行うライブラリです。

<assert.h>

2

文字操作用ライブラリ

文字の操作およびチェックを行うライブラリです。

<ctype.h>

3

数値計算用ライブラリ

三角関数等の数値計算を行うライブラリです。

<math.h>

<mathf.h>

4

プログラムの制御移動用ライブラリ

関数間の制御の移動をサポートするライブラリです。

<setjmp.h>

5

可変個の実引数アクセス用ライブラリ

可変個の実引数を持つ関数に対し、その実引数へのアクセスをサポートするライブラリです。

<stdarg.h>

6

入出力用ライブラリ

入出力操作を行うライブラリです。

<stdio.h>

7

標準処理用ライブラリ

記憶域管理等のCプログラムでの標準的処理を行うライブラリです。

<stdlib.h>

8

文字列操作用ライブラリ

文字列の比較、複写等を行うライブラリです。

<string.h>

9

複素数計算ライブラリ

複素数の計算を行うライブラリです。

<complex.h>

10

浮動小数点環境ライブラリ

浮動小数点環境のライブラリです。

<fenv.h>

11

整数型の書式変換

最大幅の整数の操作、変換を行うライブラリです。

<inttypes.h>

12

多バイト文字、ワイド文字ライブラリ

多バイト文字の操作を行うライブラリです。

<wchar.h>

<wctype.h>

また、以上の標準インクルードファイルの他にプログラムの作成作業の効率向上を図るため表 7.3に示すマクロ名の定義だけからなる標準インクルードファイルがあります。

表 7.3

マクロ名定義からなる標準インクルードファイル

 

標準インクルードファイル

内容

1

<stddef.h>

各標準インクルードファイルで共通に使用するマクロ名を定義します。

2

<limits.h>

コンパイラの内部処理に関する各種制御値を定義します。

3

<errno.h>

ライブラリ関数においてエラーが発生した時にerrnoに設定する値を定義します。

4

<float.h>

浮動小数点型の限界に関する各種制御値を定義します。

5

<iso646.h>

代替つづりのマクロ名を定義します。

6

<stdbool.h>

論理型、および論理値に関するマクロを定義します。

7

<stdint.h>

指定した幅の整数型を宣言してマクロを定義します。

8

<tgmath.h>

型総称マクロを定義します。