get_mpl

概要

可変長メモリ・ブロックの獲得

C言語形式

 

 ER      get_mpl ( ID mplid, UINT blksz, VP *p_blk );
パラメータ

I/O

パラメータ

説明

I

 ID      mplid;
可変長メモリ・プールのID

I

 UINT    blksz;
可変長メモリ・ブロックの要求サイズ(単位:バイト)

O

 VP      *p_blk;
可変長メモリ・ブロックの先頭アドレスを格納する領域へのポインタ



機能

mplidで指定された可変長メモリ・プールからblkszで指定されたサイズ(+4バイト)の可変長メモリ・ブロックを獲得し,その先頭アドレスをp_blkで指定された領域に格納します。

ただし,本サービス・コールを発行した際,対象可変長メモリ・プールから可変長メモリ・ブロックを獲得することができなかった(要求サイズ分の連続する空き領域が存在しなかった)場合には,可変長メモリ・ブロックの獲得は行わず,自タスクを対象可変長メモリ・プールの待ちキューにキューイングしたのち,RUNNING状態からWAITING状態(可変長メモリ・ブロック獲得待ち状態)へと遷移させます。

なお,可変長メモリ・ブロック獲得待ち状態の解除は,以下の場合に行われ,可変長メモリ・ブロック獲得待ち状態からREADY状態へと遷移します。

 
可変長メモリ・ブロック獲得待ち状態の解除操作

エラー・コード

rel_mplの発行により,対象可変長メモリ・プールに要求サイズを満足する可変長メモリ・ブロックが返却された

E_OK

irel_mplの発行により,対象可変長メモリ・プールに要求サイズを満足する可変長メモリ・ブロックが返却された

E_OK

rel_waiの発行により,可変長メモリ・ブロック獲得待ち状態を強制的に解除された

E_RLWAI

irel_waiの発行により,可変長メモリ・ブロック獲得待ち状態を強制的に解除された

E_RLWAI



備考1 RI850V4では,可変長メモリ・ブロックの獲得処理を“4の整数倍値”を単位として行います。したがって,blkszに4の整数倍値以外の値が指定された場合には,4の整数倍値に繰り上げられます。

備考2 RI850V4では,獲得した可変長メモリ・ブロックを管理するために4バイトの領域(管理ブロック)を必要とします。したがって,本サービス・コールを発行した際には,“blksz + 4”バイトの領域が対象可変長メモリ・プールから確保されることになります。

備考3 RI850V4では,可変長メモリ・ブロックを獲得する際,メモリ・クリア処理を行っていません。したがって,獲得した可変長メモリ・ブロックの内容は不定となります。

備考4 自タスクを対象可変長メモリ・プールの待ちキューにキューイングする際のキューイング方式は,コンフィギュレーション時に定義された順(FIFO順,優先度順)に行われます。

備考5 rel_wai,またはirel_waiの発行により可変長メモリ・ブロック獲得待ち状態を解除された場合,p_blkで指定された領域の内容は不定となります。

戻り値

マクロ

数値

意味

E_OK

0

正常終了

E_PAR

-17

要求サイズの指定が不正である

- blksz = 0x0

- blksz>0x7fffffff

E_ID

-18

IDの指定が不正である

- mplid≦0x0

- mplid>生成されている可変長メモリ・プールの最大ID

E_CTX

-25

コンテキスト・エラー

- 非タスクから本サービス・コールを発行した

- CPUロック状態から本サービス・コールを発行した

- ディスパッチ禁止状態から本サービス・コールを発行した

E_NOEXS

-42

対象可変長メモリ・プールが生成されていない

E_RLWAI

-49

rel_wai,またはirel_waiの発行により,可変長メモリ・ブロック獲得待ち状態を強制的に解除された