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2.21 RL78命令シミュレータ【シミュレータ】

この節では,RL78命令シミュレータについて説明します。

 

RL78 命令シミュレータは下記機能のシミュレーションを行います。

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命令(RL78-S1コア,RL78-S2コア,RL78-S3コアの各命令)

RL78-S3コアは乗除積和算命令を含みます。

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レジスタ

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全メモリ空間

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周辺機能

(a)

乗除積和算器(RL78-S2コアのみ)

RL78-S2コアのみ,乗除積和算器をサポートしています。

16ビット×16ビット = 32ビット(符号なし)

16ビット×16ビット = 32ビット(符号付)

16ビット×16ビット+32ビット = 32ビット(符号なし)

16ビット×16ビット+32ビット = 32ビット(符号付)

32ビット÷32ビット = 32ビット 剰余32ビット(符号なし)

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下記のSFRをサポートしています。

MDAL/MDAH/MDBH/MDBL/MDCL/MDCH/MDUC

注意 1.

乗除算器や積和演算器を除算モードで使用した場合,除算処理は1クロックで終了します。

注意 2.

乗除算器や積和演算器を除算モードで使用した場合,除算完了割り込みは発生しません。
ただし,除算完了を示すSFR は変化します(乗除算コントロール・レジスタ(MDUC)のDIVST ビットが0 になります)。

(b)

10進補正(BCD)回路

10進補正(BCD)回路をサポートしています。

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下記のSFRをサポートしています。

BCDADJ

(c)

クロック発生回路

CPUクロックはRL78/G13のクロック発生回路の仕様(一部RL78/G14の仕様)で生成します。

下記のSFRのみサポートしています。

SFR

備考

CMC

ビット0, 1, 2(AMPH, AMPHS0, AMPHS1)は未サポートです。

CKC

 

CSC

 

OSTC

注意1. を参照してください。

OSTS

 

HOCODIV

RL78/G14の仕様で動作します。

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オプション・バイト

ユーザ・オプション・バイト(000C2H)の高速オンチップ・オシレータの周波数の設定のみ,RL78/G14の仕様でFRQSEL0 ~ FRQSEL4(ビット0~4)をサポートします。

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X1発振回路のクロックは,プロパティ パネルの[接続用設定]タブ上の[クロック]カテゴリ内[メイン・クロック周波数[MHz]]プロパティで指定します。

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XT1発振回路のクロックは,プロパティ パネルの[接続用設定]タブ上の[クロック]カテゴリ内[サブ・クロック周波数[kHz]]プロパティで指定します。

注意 1.

シミュレータは発振安定時間に対応していません。発振を開始するとOSTCレジスタはカウントアップ動作せずにOSTSの設定に従った値になります。

注意 2.

選択しているマイクロコントローラのSFRの仕様がRL78/G13と異なる場合,RL78命令シミュレータはRL78/G13の仕様で動作します。

注意 3.

選択しているマイクロコントローラに当該SFRが存在しない場合,RL78命令シミュレータはRL78/G13の当該SFRのリセット後の値で動作します。

注意 4.

選択しているマイクロコントローラのユーザ・オプション・バイト(000C2H)の仕様がRL78/G14のオプション・バイトと異なる場合,RL78命令シミュレータはRL78/G14の仕様で動作します。

注意 5.

選択しているマイクロコントローラにオプション・バイトが存在しない場合でも,RL78命令シミュレータは000C2H番地をユーザ・オプション・バイトとして読み,RL78/G14の仕様で動作します。

注意 6.

RL78/G13仕様のクロックソースが選択しているマイクロコントローラにない場合でも,クロックソースはRL78/G13仕様で動作します。

注意 7.

選択しているマイクロコントローラの低速オンチップ・オシレータ・クロック(fIL),高速オンチップ・オシレータ・クロック周波数(fIH)の仕様がRL78/G13と異なる場合,RL78命令シミュレータはRL78/G13の仕様で動作します。

 

注意

下記機能のシミュレーションは対応していません。

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パイプライン(従ってサイクル精度はありません。)

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フラッシュ・メモリ(フラッシュセルフプログラミング機能やデータフラッシュのアクセス手順 等)

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周辺機能(サポート対象周辺機能は除きます。)