入力バイナリ・ファイルを指定します。
[指定形式]
-Binary=suboption[, ...]
suboption := file(section[:alignment][/attribute][,symbol])
|
なし
[詳細説明]
複数指定する場合は,カンマ(,)で区切ります。
- | 入力ファイル名に拡張子の指定がない場合は“.bin”を指定したものとみなします。 |
- | 入力したバイナリ・データは,指定したセクションsectionのデータとして配置します。 |
セクションのアドレスは-startオプションで指定します。
sectionを省略した場合は,エラーとなります。
- | シンボルsymbolを指定すると,定義シンボルとしてリンクすることもできます。 |
Cプログラムで参照している変数名の場合,プログラム中での参照名の先頭に“_”を付加します。
- | 本オプションで指定したセクションには,セクション属性,アライメント数の指定が可能です。 |
- | セクション属性attributeに指定可能なものは,CODE,またはDATAです。 |
attributeを省略した場合は,デフォルトとして,書き込み,読み取り,実行すべての属性が有効になります。【V1.04以前】
- | セクション属性attributeに指定可能なものは,CALLT0,CODE,TEXT,TEXTF,TEXTF_UNIT64KP,CONST,CONSTF,SDATA,DATA,DATAF,OPT_BYTE,またはSECUR_IDです。CODEはTEXTの再配置属性と同じになります。OPT_BYTEを指定してセクション名に“.option_byte”以外を指示した場合はエラーとなります。SECUR_IDを指定してセクション名に“.security_id”以外を指示した場合はエラーとなります。 |
attributeを省略した場合は,デフォルトとして,書き込み,読み取り,実行すべての属性が有効になります。【V1.05以降】
- | アライメント数alignmentに指定可能な値は2の累乗(1,2,4,8,16,32)です。 |
それ以外の値を指定することはできません。
alignmentを省略した場合は,デフォルトとして,1が有効となります。
[制限]
- | 本オプションで指定したバイナリ・ファイルは,0 ~ 0x0FFFF 番地にしか配置できません。【V1.04以前】 |
0x10000 番地以降にバイナリ・ファイルを配置するなど,希望するセクション属性に変更したい場合は,下記のようなアセンブラソースを作成してください。
.SECTION BIN_SEC, TEXTF
$BINCLUDE(tp.bin)
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[使用例]
- | b.binを.D1binセクションとして,0x200番地から配置します。 |
c.binを.D2binセクション(アライメント数4)として,.D1binの後に配置します。
c.binデータを定義シンボル_databとしてリンクします。
>rlink a.obj -start=.D*/200 -binary=b.bin(.D1bin),c.bin(.D2bin:4,_datab)
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[備考]
- | 本オプションは,-form={object|library}オプション,または-stripオプションを指定した場合は無効となります。 |
- | 入力オブジェクト・ファイルを指定していない場合,本オプションは指定することができません。 |