get_mpf

概要

固定長メモリ・ブロックの獲得

C言語形式

 ER      get_mpf ( ID mpfid, VP *p_blk );
パラメータ

I/O

パラメータ

説明

I

 ID      mpfid;
固定長メモリ・プールのID

O

 VP      *p_blk;
固定長メモリ・ブロックの先頭アドレスを格納する領域へのポインタ



機能

mpfidで指定された固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得し,その先頭アドレスをp_blkで指定された領域に格納します。

ただし,本サービス・コールを発行した際,対象固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得することができなかった(空き固定長メモリ・ブロックが存在しなかった)場合には,固定長メモリ・ブロックの獲得は行わず,自タスクを対象固定長メモリ・プールの待ちキューにキューイングしたのち,RUNNING状態からWAITING状態(固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態)へと遷移させます。

なお,固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態の解除は,以下の場合に行われます。

 
固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態の解除操作

戻り値

rel_mpfの発行により,対象固定長メモリ・プールに固定長メモリ・ブロックが返却された。

E_OK

irel_mpfの発行により,対象固定長メモリ・プールに固定長メモリ・ブロックが返却された。

E_OK

rel_waiの発行により,待ち状態を強制的に解除された。

E_RLWAI

irel_waiの発行により,待ち状態を強制的に解除された。

E_RLWAI

vrst_mpfの発行により,対象固定長メモリ・プールがリセットされた。

EV_RST

del_mpfの発行により,待ち状態を強制的に解除された。

E_DLT



備考1 自タスクを対象固定長メモリ・プールの待ちキューにキューイングする際のキューイング方式は,固定長メモリ・プールの生成時に指定した順(FIFO順または現在優先度順)に行われます。

備考2 獲得したメモリ・ブロックの内容は不定です。

備考3 メモリ・ブロックのアライメント数は1です。これより大きいアライメント数のメモリ・ブロックを獲得したい場合は,以下を守ってください。

- 固定長メモリ・プール生成時に指定するメモリ・ブロック・サイズを,目的のアライメン数の倍数とする。

- 固定長メモリ・プール領域の先頭アドレスを,目的のアライメント数のアドレスとする。

戻り値

マクロ

数値

意味

E_OK

0

正常終了

E_PAR

-17

パラメータ・エラー

- p_blk == NULL

E_ID

-18

不正ID番号

- mpfid≦0

- mpfid > VTMAX_MPF

E_CTX

-25

コンテキスト・エラー

- 非タスクから本サービス・コールを発行した。

- CPUロック状態から本サービス・コールを発行した。

- ディスパッチ禁止状態から本サービス・コールを発行した。

- 「PSW.IPL > カーネル割り込みマスクレベル」の状態から本サービス・コールを発行した。

E_MACV

-26

メモリ・アクセス違反

- スタック・ポインタが呼出しタスクのユーザ・スタック領域の範囲外を指している。

- 呼び出しタスクからのp_blkが示す領域に対するオペランド・ライト・アクセス許可がない。

E_NOEXS

-42

オブジェクト未生成

- mpfidの固定長メモリ・プールが存在しない。

E_RLWAI

-49

待ち状態の強制解除

- rel_waiまたはirel_waiの発行により,待ち状態を強制的に解除された。

E_DLT

-51

待ちオブジェクトの削除

- del_mpfの発行により,待ち状態を強制的に解除された。

EV_RST

-127

オブジェクト・リセット(vrst_mpf)による待ち解除