B.1 標準入出力/ファイル入出力

低水準インタフェース・ルーチンから呼ばれる,入出力を行うファイルの内容を入出力機能用のプログラムに置き換えます。

標準入出力用の機能GETCPUTCについては,1文字の入出力を行う関数 “charput”,“charget”(_charput,_charget)をデバッグ・コンソール機能用のプログラムに置き換え,デバッグ・コンソール パネル上へデータの入出力を行います。

以下に入出力機能の一覧を示します。

表 B.1

入出力機能

分類

機能名

説明

標準入出力

GETC

標準入力から1バイト入力します。

PUTC

標準出力へ1バイト出力します。

ファイル入出力

FOPEN

ファイルをオープンします。

FCLOSE

ファイルをクローズします。

FGETC

ファイルから1バイト入力します。

FPUTC

ファイルへ1バイト出力します。

FEOF

ファイルの終端をチェックします。

FSEEK

ファイル・ポインタを指定された位置に移動します。

FTELL

ファイル・ポインタの現在位置を取得します。

備考

低水準インタフェース・ルーチンについては,「CC-RX コンパイラ ユーザーズマニュアル」を参照してください。

 

シミュレータの入出力機能を実現するためには,まず,プロパティ パネル[デバッグ・ツール設定]タブ上の[ストリーム入出力]【シミュレータ】カテゴリ内の[ストリーム入出力用アドレス]プロパティにおいて,入出力用の特定のアドレスを指定します。0〜“アドレス空間の終了アドレス”の範囲のアドレス式を直接入力で指定してください。

図 B.1

[ストリーム入出力]カテゴリ

 

シミュレータは,プログラムの命令を実行中に,指定したアドレスへのサブルーチン分岐命令(BSR,JSR)を検出すると,R1,R2レジスタの内容をパラメータとして入出力処理を行います。

したがって,入出力処理を行う前にプログラム内に次の設定をしておきます。

 

-

機能コード(R1レジスタ)

 

-

パラメータ・ブロックのアドレス(R2レジスタ)

パラメータ・ブロックの内容は,各入出力機能の説明を参照してください。

 

-

パラメータ・ブロックおよびストリーム入出力バッファ領域の確保

パラメータ・ブロックの各パラメータにアクセスする場合は,該当するパラメータのサイズでアクセスしてください。