jcnd9


条件分岐を行います。(Jump on Condition)

[指定形式]

-

jcnd9 disp9

 

disp9に指定できるものを次に示します。

-

9ビット幅までの値を持つ絶対値式

-

ラベルのPCオフセット参照を持つ相対値式

[機能]

cnd部分の文字列で示されるフラグ状態(「表 5.38 jcnd9命令」を参照)と,現在のフラグ状態を比較し,一致した場合は,オペランドに指定した絶対値式,または相対値式の値と現在のプログラム・カウンタ(PC)の値を加算したアドレスに制御を移します。

jbr9以外のjcnd9命令に対してはbcnd9というニモニックを,jbr9命令に対してはbr9という機械語命令を用いることもできます(機能に違いはありません)。

表 5.38

jcnd9命令

命令

フラグ状態

フラグ状態の意味

jgt9

((S xor OV)or Z)= 0

Greater than(signed)

jge9

(S xor OV)= 0

Greater than or equal(signed)

jlt9

(S xor OV)= 1

Less than(signed)

jle9

((S xor OV)or Z)= 1

Less than or equal(signed)

jh9

(CY or Z)= 0

Higher(Greater than)

jnl9

CY = 0

Not lower(Greater than or equal)

jl9

CY = 1

Lower(Less than)

jnh9

(CY or Z)= 1

Not higher(Less than or equal)

je9

Z = 1

Equal

jne9

Z = 0

Not equal

jv9

OV = 1

Overflow

jnv9

OV = 0

No overflow

jn9

S = 1

Negative

jp9

S = 0

Positive

jc9

CY = 1

Carry

jnc9

CY = 0

No carry

jz9

Z = 1

Zero

jnz9

Z = 0

Not zero

jbr9

Always(無条件)

jsa9

SAT = 1

Saturated

[詳細説明]

-

disp9に次のものを指定した場合,アセンブラでは,機械語命令のbcnd命令が1つ生成されます。

(a)

-256〜+255の範囲の絶対値式

(b)

ラベルのPCオフセット参照を持つ相対値式

jcnd9   disp9
bcnd    disp9

[フラグ]

CY

OV

S

Z

SAT

[注意事項]

-

disp9に,-256〜+255の範囲を越える絶対値式を指定した場合,次のメッセージが出力され,アセンブルが中止されます。

E0550230 : ディスプレースメントとして指定された値が指定可能な値の範囲を越えています。

 

-

disp9に,奇数値を持つ絶対値式を指定した場合,次のメッセージが出力され,アセンブルが中止されます。

E0550226 : 奇数のディスプレースメントが指定されています。