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2.5.3 リンク・オプション

ここでは,リンク・フェーズのオプションについて説明します。

 

オプションに関する注意事項を以下に示します。

-

オプションの大文字/小文字は区別しません。

-

オプション,およびパラメータの大文字は,短縮形の指定が可能であることを表しています。
大文字以降の文字の指定は任意です。

-FOrm=Absoluteの場合,例えば以下のように指定することも可能です。
-fo=a
-fo=abs
-for=absolu

 

-

パラメータとしてファイル名を指定する場合,“(”,および“)”を使用することはできません。

-

ccrhコマンドに対して,リンク・オプションを指定する場合は,-Xlk_optionオプションを使用する必要があります。

 

オプションの分類と説明を以下に示します。

表 2.4

リンク・オプション

分類

オプション

説明

入力制御

-Input

入力ファイルを指定します。

-LIBrary

入力ライブラリ・ファイルを指定します。

-Binary

入力バイナリ・ファイルを指定します。

-DEFine

未定義シンボルを強制定義します。

-ENTry

実行開始アドレスを指定します。

-ALLOW_DUPLICATE_MODULE_NAME 【V2.02.00以降】

複数の同じモジュール名の指定を許可します。

出力制御

-FOrm

出力形式を指定します。

-DEBug

出力ファイル中にデバッグ情報を出力します。

-NODEBug

デバッグ情報を出力しません。

-RECord

出力するデータ・レコードのサイズを指定します。

-END_RECORD 【V1.06.00以降】

エンドレコードを指定します。

-ROm

ROMからRAMへマップするセクションを指定します。

-OUtput

出力ファイルを指定します。

-MAp

外部シンボル割り付け情報ファイルを出力します。

-SPace

出力範囲のメモリの空き領域を充てんします。

-Message

インフォメーション・メッセージを出力します。

-NOMessage

インフォメーション・メッセージの出力を抑止します。

-MSg_unused

参照されない外部定義シンボルをユーザに通知します。

-BYte_count

データ・レコードのバイト数の最大値を指定します。

-FIX_RECORD_LENGTH_AND_ALIGN 【V1.07.00以降】

データ・レコードの出力フォーマットを固定します。

-PADDING

セクションの終端にデータを埋め込みます。

-OVERRUN_FETCH

オーバーラン・フェッチに伴う未初期化領域の読み出しを回避します。

-CRc

CRCコードを出力します。

-CFI 【Professional版のみ】 【V1.07.00以降】

不正な間接関数呼び出し検出で用いる関数リストを生成します。

-CFI_ADD_Func 【Professional版のみ】 【V1.07.00以降】

不正な間接関数呼び出し検出で用いる関数リストに追加する関数シンボルまたはアドレスを指定します。

-CFI_IGNORE_Module 【Professional版のみ】 【V1.07.00以降】

不正な間接関数呼び出し検出で用いる関数リストから除外するモジュールを指定します。

リスト出力

-LISt

リスト・ファイルを出力します。

-SHow

リスト・ファイルへの出力情報を指定します。

最適化

-OPtimize / -NOOPtimize 【V2.01.00以降】

リンク時最適化の実行有無を指定します。

-SEction_forbid 【V2.01.00以降】

特定セクションの,リンク時最適化を抑止します。

-Absolute_forbid 【V2.01.00以降】

特定アドレス範囲内の,リンク時最適化を抑止します。

-SYmbol_forbid 【V2.01.00以降】

特定シンボルの,リンク時最適化を抑止します。

セクション指定

-STARt

セクションの開始アドレスを指定します。

-FSymbol

外部定義シンボルをシンボル・アドレス・ファイルに出力します。

-ALIGNED_SECTION

セクションのアライメント数を16バイトに変更します。

ベリファイ指定

-CPu

セクションの割り付けアドレスの整合性をチェックします。

サブコマンド・ファイル指定

-SUbcommand

オプションをサブコマンド・ファイルで指定します。

その他

-S9

S9レコードを終端に出力します。

-STACk

スタック情報ファイルを出力します。

-COmpress

デバッグ情報を圧縮します。

-NOCOmpress

デバッグ情報を圧縮しません。

-MEMory

リンク時に使用するメモリ量を指定します。

-REName

外部シンボル名,セクション名を変更します。

-LIB_REName 【V2.01.00以降】

ライブラリから入力されたシンボル名,セクション名を変更します。

-DELete

外部シンボル名,またはライブラリ・モジュールを削除します。

-REPlace

ライブラリ・モジュールを置換します。

-EXTract

ライブラリ・モジュールを抽出します。

-STRip

ロード・モジュール・ファイル,ライブラリ・ファイルのデバッグ情報を削除します。

-CHange_message

インフォメーション,ワーニング,エラーのメッセージ種別を変更します。

-Hide

出力ファイル内のローカル・シンボル名情報を消去します。

-Total_size

リンク後の合計セクション・サイズを標準エラー出力に表示します。

-VERBOSE 【V2.03.00 以降】

詳細情報を標準エラー出力に表示します。

-LOgo

コピーライトを出力します。

-NOLOgo

コピーライトの出力を抑止します。

-END

本オプションより前に指定したオプション列を実行します。

-EXIt

オプション指定の終了を指定します。