開発ツール

cre_mbx

概要

メールボックスの生成

C言語形式

 ER      cre_mbx ( ID mbxid, T_CMBX *pk_cmbx );

 ER_ID   acre_mbx ( T_CMBX *pk_cmbx );

パラメータ


I/O	パラメータ	説明
I	ID mbxid;	メールボックスのID
I	T_CMBX *pk_cmbx;	メールボックス生成情報を格納した領域へのポインタ

【メールボックス生成情報T_CMBXの構造】


typedef struct t_cmbx { ATR mbxatr; /メールボックス属性/ PRI maxmpri; /メッセージ優先度の最大値/ VP mprihd; /将来拡張用/ } T_CMBX;

機能

本サービス・コールは，信頼されたドメインに所属するタスクからのみ呼び出せます。

cre_mbxは，指定されたmbxidのメールボックスをpk_cmbxで指定された内容で生成します。acre_mbxはpk_cmbxで指定された内容でメールボックスを生成し，生成したメールボックスIDを返します。

1 ) メールボックス属性（mbxatr）
mbxatrには以下を指定できます。

   mbxatr := ( ( TA_TFIFO || TA_TPRI ) | ( TA_MFIFO || TA_MPRI) )

- TA_TFIFO（= 0x0000）
メールボックスの待ちキューの順序をFIFO順とします。

- TA_TPRI（= 0x0001）
メールボックスの待ちキューの順序をタスクの現在優先度順とします。ただし，同じ現在優先度のタスクの中ではFIFO順です。

- TA_MFIFO（= 0x0000）
メッセージ・キューの順序をFIFO順とします。

- TA_MPRI（= 0x0002）
メッセージ・キューの順序をメッセージの優先度順とします。ただし，同じメッセージ優先度のメッセージの中ではFIFO順です。

2 ) メッセージ優先度の最大値（maxmpri）
mbxatrにTA_MPRIを指定した場合は，メッセージ優先度として1～maxmpriを使用できます。
maxmpriに指定可能な範囲は，1～TMAX_MPRIです。

3 ) mprihd
将来拡張用のため，単に無視されます。

戻り値


マクロ	数値	意味
－	正の値	acre_mbxの正常終了（生成されたメールボックスID）
E_OK	0	cre_mbxの正常終了
E_RSATR	-11	予約属性 - mbxatrのbit0，bit1以外のビットが1
E_PAR	-17	パラメータ・エラー - pk_cmbx == NULL - TA_MPRI指定時 - maxmpri ≦0 - maxmpri> TMAX_MPRI
E_ID	-18	不正ID番号（cre_mbxのみ） - mbxid≦0 - mbxid > VTMAX_MBX
E_CTX	-25	コンテキスト・エラー - CPUロック状態から本サービス・コールを発行した。 - 非タスクから本サービス・コールを発行した。 - 「PSW.IPL > カーネル割り込みマスクレベル」の状態から本サービス・コールを発行した。
E_MACV	-26	メモリ・アクセス違反 - スタック・ポインタが呼出しタスクのユーザ・スタック領域の範囲外を指している。 - 呼び出しタスクからのpk_cmbxが示す領域に対するオペランド・リード・アクセス許可がない。
E_OACV	-27	オブジェクト・アクセス違反 - 呼出しタスクは，信頼されたドメインに所属していない。
E_NOID	-34	空きIDなし（acre_mbxのみ）
E_OBJ	-41	オブジェクト状態不正（cre_mbxのみ） - mbxidのメールボックスが存在する。