第21章  テーブル生成ユーティリティmkritbl


本章では,テーブル生成ユーティリティmkritblについて解説しています。

21.1 概  要

mkritblは,アプリケーションで使用しているサービス・コール情報を収集して,サービス・コール・テーブルと割り込みベクタ・テーブルを生成するコマンド・ライン・ツールです。

アプリケーションのコンパイルによって,アプリケーション内で使用しているサービス・コール情報がサービス・コール情報ファイル(.mrc)に出力されます。mkritblは,これらのサービス・コール情報ファイルを入力として,システムで使用するサービス・コールだけがリンクされるようにサービス・コール・テーブルを生成します。

また,mkritblはcfg600が出力したベクタ・テーブル・テンプレート・ファイル(vector.tpl)とサービス・コール情報ファイルを元に,割り込みベクタ・テーブルを生成します。

図21−1  mkritblの概要



21.2 mkritblの起動

21.2.1 コマンド・ラインからの起動

事前に,環境変数“LIB600”を,“<ri_root>\lib600”に設定する必要があります。

以下に,mkritblをコマンド・ラインから起動する際の起動方法を示します。

ただし,入力例中の“C>”はコマンド・プロンプトを,“△”はスペース・キーの入力を,“[Enter]”はエンター・キーの入力を表しています。

また,“[ ]”で囲まれたオプションは,省略可能なオプションであることを表しています。

C> mkritbl.exe△[path][Enter]



出力ファイルは,カレント・フォルダに生成されます。

以下に,各オプションの詳細を示します。

- path
サービス・コール情報ファイル,またはサービス・コール情報ファイルを検索するフォルダのパスを指定します。なお,フォルダのパスを指定した場合,下位フォルダは検索されません。
mkritblは,path指定の有無に関わらず,カレント・フォルダを検索対象とします。


備考 <ri_root>は,RI600V4のインストール・フォルダを表しています。
デフォルトでは,“ C:\Program Files\Renesas Electronics\CubeSuite+\RI600V4”となります。


21.2.2 CubeSuite+からの起動

プロパティ パネル[システム・コンフィギュレーション・ファイル関連情報]タブで設定した内容に基づき,CubeSuite+のビルド時に起動されます。

21.3 注意事項

2.6.1 サービス・コール情報ファイルとコンパイラ・オプション“-ri600_preinit_mrc”」を参照してください。