trcv_dtq

概要

データの受信(タイムアウト付き)

C言語形式

 ER      trcv_dtq ( ID dtqid, VP_INT *p_data, TMO tmout );
パラメータ

I/O

パラメータ

説明

I

 ID      dtqid;
データ・キューのID

O

 VP_INT  *p_data;
データを格納する領域へのポインタ

I

 TMO     tmout;
待ち時間(単位:ミリ秒)

TMO_FEVR: 永久待ち

TMO_POL: ポーリング

数値: 待ち時間



機能

dtqidで指定されたデータ・キューの状況に応じて,以下の処理を行います。

- データ・キューにデータが格納されている場合
データ・キューから最古のデータを取り出してp_dataで指定された領域に格納します。
送信待ちキューにタスクがキューイングされている場合は,送信待ちキュー先頭タスクの送信データをデータ・キューに格納したのち,WAITING状態(データ送信待ち状態)からREADY状態へと遷移させます。



- データ・キューにデータが格納されておらず,送信待ちキューにタスクがキューイングされている場合
送信待ちキュー先頭のタスクが指定したデータをp_dataで指定された領域に格納します。これにより,該当タスクは,送信待ちキューから外れ,WAITING状態(データ送信待ち状態)からREADY状態へ,またはWAITING-SUSPENDED状態からSUSPENDED状態へと遷移します。
なお,この状況は,データ・キューの容量が0の場合のみ生じます。



- データ・キューにデータが格納されておらず,送信待ちキューにタスクがキューイングされていない場合
自タスクを対象データ・キューの受信待ちキューにキューイングしたのち,RUNNING状態からWAITING状態(データ受信待ち状態)へと遷移させます。
なお,データ受信待ち状態の解除は,以下の場合に行われます。



 
データ受信待ち状態の解除操作

戻り値

snd_dtqの発行により,対象データ・キューにデータが送信された。

E_OK

psnd_dtqの発行により,対象データ・キューにデータが送信された。

E_OK

ipsnd_dtqの発行により,対象データ・キューにデータが送信された。

E_OK

tsnd_dtqの発行により,対象データ・キューにデータが送信された。

E_OK

fsnd_dtqの発行により,対象データ・キューにデータが送信された。

E_OK

ifsnd_dtqの発行により,対象データ・キューにデータが送信された。

E_OK

rel_waiの発行により,待ち状態を強制的に解除された。

E_RLWAI

irel_waiの発行により,待ち状態を強制的に解除された。

E_RLWAI

パラメータtmoutで指定された待ち時間が経過した

E_TMOUT



備考1 自タスクを対象データ・キューの受信待ちキューにキューイングする際のキューイング方式は,データの受信要求を行った順に行われます。

備考2 待ち時間tmoutTMO_FEVRが指定された際には“rcv_dtqと同等の処理”を,TMO_POLが指定された際には“prcv_dtqと同等の処理”を実行します。

戻り値

マクロ

数値

意味

E_OK

0

正常終了

E_PAR

-17

パラメータ・エラー

- tmout<-1

- tmout>(0x7FFFFFFF - TIC_NUME)/TIC_DENO

E_ID

-18

不正ID番号

- dtqid≦0

- dtqidVTMAX_DTQ

E_CTX

-25

コンテキスト・エラー

- 非タスクから本サービス・コールを発行した。

- CPUロック状態から本サービス・コールを発行した。

- ディスパッチ禁止状態から本サービス・コールを発行した。

- 「PSW.IPL > カーネル割り込みマスクレベル」の状態から本サービス・コールを発行した。

E_RLWAI

-49

待ち状態の強制解除

- rel_waiまたはirel_waiの発行により,待ち状態を強制的に解除された。

E_TMOUT

-50

待ち時間が経過した,またはポーリング失敗