.cseg


アセンブラにコード・セクションの開始を指示します。

[指定形式]

シンボル欄
ニモニック欄
オペランド欄
コメント欄
[セクション名]
.cseg
[再配置属性]
[; コメント]

[機能]

-

.cseg疑似命令は,アセンブラにコード・セクションの開始を指示します。

-

.cseg疑似命令以降に記述した命令は,再びセクション定義疑似命令が現れるまでコード・セクションに属します。

[用途]

-

.cseg疑似命令で定義するコード・セクションには,インストラクションや.db,.dw疑似命令等を記述します。

-

サブルーチンなどの1つの機能を持つ単位の記述は,1つのコード・セクションとして定義します。

[詳細説明]

-

コード・セクションの開始アドレスは,.org疑似命令により指定できます。

-

再配置属性とは,セクションの配置アドレスの範囲を限定するものです。
次に,.csegの再配置属性を示します。

表 5.8

.csegの再配置属性

再配置属性

記述形式

説明

整列条件の

デフォルト値

TEXT

TEXT

プログラムを配置します。

2

ZCONST

ZCONST

定数データ用(読み出し専用)のセクションで,r0と16ビットのディスプレースメントを用いて1命令で参照されるメモリ範囲(r0からプラス方向に最大32Kバイト)へ配置します。

4

ZCONST23

ZCONST23

定数データ用(読み出し専用)のセクションで,r0 と23 ビットのディスプレースメントを用いて1 命令で参照されるメモリ範囲(r0 からプラス方向に最大4M バイト)に配置します。

4

CONST

CONST

定数データ用(読み出し専用)のセクションで,r0 と32 ビットのディスプレースメントを用いて2 命令で参照されるメモリ範囲(r0 からプラス方向に最大4G バイト)に配置します。

4

 

-

セクション定義疑似命令が出現する前に,ラベル,または機械語を出力する命令が記述された場合は,デフォルト・セクションとしてリロケータブルなコード・セクションを生成します。この時のセクション名は“.text”,再配置属性は“TEXT”となります。

-

表 5.8 .csegの再配置属性」以外の再配置属性を指定した場合は,アセンブラはエラーを出力します。

-

.cseg疑似命令のシンボル欄にセクション名を記述することにより,そのコード・セクションにシンボル(名前)を付けることができます。セクション名が省略されたコード・セクションには,アセンブラが自動的にデフォルトのセクション名を与えます。
次に,.csegのデフォルト・セクション名を示します。

再配置属性

デフォルト・セクション名

TEXT

.text

ZCONST

.zconst

ZCONST23

.zconst23

CONST

.const

 

デフォルトのセクション名は上記の再配置属性を持つものとし,別の再配置属性を指定することはできません。

 

test        .cseg   text
            nop
            nop

 

-

セクション名に指定可能な文字は下記です。

-

英数字(0〜9, a〜z,A〜Z)

-

英字相当文字(@, _,.)