ena_dsp

概要

ディスパッチの許可

C言語形式

 ER      ena_dsp ( void );
パラメータ

なし

機能

システムをディスパッチ許可状態へ移行させます。

ディスパッチ禁止状態へ移行する操作は,以下の通りです。

- dis_dsp

- chg_imsによって割り込みマスク(PSW.IPL)を0以外に変更

また,ディスパッチ許可状態へ移行する操作は,以下の通りです。

- ena_dsp

- ext_tsk

- exd_tsk

- chg_imsによって割り込みマスク(PSW.IPL)を0に変更

備考1 本サービス・コールでは,許可要求のキューイングが行われません。このため,すでに本サービス・コールが発行され,システム状態種別がディスパッチ許可状態へと変更されていた場合には,何も処理は行わず,エラーとしても扱いません。

備考2 ディスパッチ禁止状態の間に“自タスクを状態遷移させる可能性のあるサービス・コール(wai_semwai_flgなど)”を発行した場合には,要求条件の即時成立/不成立を問わず,戻り値としてE_CTXを返します。

戻り値

マクロ

数値

意味

E_OK

0

正常終了

E_CTX

-25

コンテキスト・エラー

- 非タスクから本サービス・コールを発行した。

- CPUロック状態から本サービス・コールを発行した。

- 「PSW.IPL > カーネル割り込みマスクレベル」の状態から本サービス・コールを発行した。

E_MACV

-26

メモリ・アクセス違反

- スタック・ポインタが呼出しタスクのユーザ・スタック領域の範囲外を指している。