rot_rdq

irot_rdq

概要

タスクの優先順位の回転

C言語形式

 ER      rot_rdq ( PRI tskpri );
 ER      irot_rdq ( PRI tskpri );
パラメータ

I/O

パラメータ

説明

I

 PRI     tskpri;
タスクの優先度

TPRI_SELF: 自タスクのベース優先度

数値: タスクの優先度



機能

tskpriで指定された優先度に対応したレディ・キューの先頭タスクを最後尾につなぎかえ,タスクの実行順序を明示的に変更します。

備考1 本サービス・コールでは,レディ・キューの対象優先度にタスクが1つもキューイングされていなかった場合,何も処理は行わず,エラーとしても扱いません。

備考2 本サービス・コールを周期ハンドラなどから一定周期で発行することにより,ラウンドロビン・スケジューリングを実現することができます。

備考3 RI600PXにおけるレディ・キューは,優先度をキーとしたハッシュ・テーブルであり,実行可能な状態(RUNNING状態またはREADY状態)へと遷移したタスクがFIFO順でキューイングされます。このため,スケジューラは,起動された際にレディ・キューの優先度高位から検出処理を実行し,キューイングされているタスクを検出した場合には,該当優先度の先頭タスクにCPUの利用権を与えることにより,RI600PXのスケジューリング方式(優先度方式,FCFS方式)を実現しています。

備考4 ミューテックスをロック中のタスクの現在優先度は,ベース優先度と異なる場合があります。この場合,そのタスクが本サービス・コールでtskpriTPRI_SELFを指定しても,自タスクが属する現在優先度のレディ・キューを回転することはできません。

備考5 現在優先度とベース優先度については,「8.2.2 現在優先度とベース優先度」を参照してください。

戻り値

マクロ

数値

意味

E_OK

0

正常終了

E_PAR

-17

パラメータ・エラー

- tskpri < 0

- tskpri > TMAX_TPRI

- irot_rdqを発行した際,tskpriTPRI_SELFを指定した。

E_CTX

-25

コンテキスト・エラー

- CPUロック状態から本サービス・コールを発行した。

- タスクからirot_rdqを発行した。

- 非タスクからrot_rdqを発行した。

- 「PSW.IPL > カーネル割り込みマスクレベル」の状態から本サービス・コールを発行した。

E_MACV

-26

メモリ・アクセス違反(rot_rdqのみ)

- スタック・ポインタが呼出しタスクのユーザ・スタック領域の範囲外を指している。