Everything
2.4.9 CA78K0RまたはCA78K0のプロジェクトをCC-RLのプロジェクトに変換する

CS+,CubeSuite+のCA78K0RまたはCA78K0コンパイラ用プロジェクトは,そのファイル構成を流用してプロジェクトを作成することにより,CC-RLコンパイラ用のプロジェクトに変換することができます。

プロジェクトを作成する際,ソース・ファイルをCC-RL用にコンバートすることもできるため,ビルド・ツールに依存するソース記述を行う必要がありません。

また,ビルド・ツールのプロパティの設定も,CC-RL用に変換して引き継ぎます。

注意 1.

PM+のプロジェクトからの変換については,「2.4.13 PM+のプロジェクトをCS+のプロジェクトに変換する」を参照してください。

注意 2.

CA78K0RまたはCA78K0のプロジェクトをCC-RLのプロジェクトに変換する場合,変換先に同名ファイルがある場合は変換を中止します。変換する際には,同名のファイルが存在しないようにしてください。

 

始めに,[プロジェクト]メニュー→[新しいプロジェクトを作成...]を選択し,プロジェクト作成 ダイアログをオープンします。

図 2.25

プロジェクト作成 ダイアログ

 

以下の順番で項目を設定し,[作成]ボタンをクリックします。

(1)

マイクロコントローラの種類を選択

[マイクロコントローラ]において,“RL78”を選択します。

(2)

マイクロコントローラを選択

[使用するマイクロコントローラ]において,プロジェクトで使用するマイクロコントローラを選択します。

(3)

プロジェクトの種類を選択

[プロジェクトの種類]において,流用元のプロジェクトに合致する,“空のアプリケーション(CC-RL)”,または“ライブラリ(CC-RL)”を選択します。

(4)

プロジェクト名とプロジェクト・ファイルの作成場所を指定

[プロジェクト名],および[作成場所]に,プロジェクト名とプロジェクト・ファイルの作成場所を指定します。

指定した作成場所の下にプロジェクト名のフォルダを作成しない場合は,[プロジェクト名のフォルダを作成する]のチェックを外してください。

備考

作成場所には流用元プロジェクトと同じフォルダを指定することを推奨します。
流用元プロジェクトと異なるフォルダを指定した場合,パス解決に失敗し,ビルド・エラーとなる可能性があります。

注意

作成場所にネットワークパス名は使用できません。ドライブ名に割り当てて使用してください。

(5)

CA78K0RまたはCA78K0のプロジェクトの流用を指定

[既存のプロジェクトのファイル構成を流用する]をチェックし,[流用元のプロジェクト]に流用元のプロジェクト・ファイル名を指定してください。

 

[作成]ボタンをクリックすると,ソース・コンバート設定 ダイアログ【CC-RL】がオープンします。

図 2.26

ソース・コンバート設定 ダイアログ

 

ソース・ファイルのコンバートを実行するには,[はい]を選択します。

また,流用元のプロジェクトのソース・ファイル,およびプロジェクト一式をバックして保存する場合は,[コンバート前のプロジェクト構成ファイルをまとめてバックアップする]をチェックし,保存先を指定します。

[OK]ボタンをクリックすると,ソース・ファイルのコンバートを実行し,CC-RLのプロジェクトを作成します。

 

備考

CA78K0RまたはCA78K0のプロジェクトを流用してCC-RLのプロジェクトを作成した結果(IDEやコンパイラ・パッケージのバージョン,およびオプションの変換情報)は,プロジェクト流用情報としてファイルに出力されます。

-

プロジェクト流用情報ファイル名は,“プロジェクト流用情報n.txt”(n=2~100)となります。
nは通常付加しません。作成するファイルが既に存在する場合のみ付加します。

-

プロジェクト流用情報ファイルは,作成したプロジェクト(サブプロジェクト)ごとに出力されます。

-

プロジェクト流用情報ファイルの出力先は,プロジェクト(サブプロジェクト)のプロジェクト・フォルダです。

-

出力されたプロジェクト流用情報ファイルは,プロジェクト・ツリー パネルにおいて,プロジェクト(サブプロジェクト)のファイル・ノードに追加されます。

 

プロジェクト流用情報ファイルの出力フォーマットを以下に示します。

(1)プロジェクト作成日時
 
(2)<CS+ IDE(統合開発環境フレームワーク)バージョン>
    CS+ IDE: CA78K0RまたはCA78K0のプロジェクトのIDEバージョン -> CC-RLのプロジェクトのIDEバージョン
 
(3)<コンパイラ・パッケージ・バージョン>
    CA78K0R: バージョン -> CC-RL: バージョン
 
(4)<利用しないオプション(ビルド・モード)>
    コマンド名(ビルド・ツールのプロパティのタブ名)
     オプション
        :
 
(5)<変更したオプション(ビルド・モード)>
    コマンド名(ビルド・ツールのプロパティのタブ名)
     CA78K0Rのプロジェクトのオプション -> CC-RLのプロジェクトのオプション
        :

項番

説明

(1)

プロジェクト作成日時

CA78K0RまたはCA78K0のプロジェクトを流用してCC-RLのプロジェクトを作成した日時を,“YYYYMMDDhh:mm:ss”の形式で出力します。

(2)

IDE(統合開発環境フレームワーク)バージョン

CA78K0RまたはCA78K0のプロジェクトのIDEバージョン,およびCC-RLのプロジェクトのIDEバージョンを出力します。

(3)

コンパイラ・パッケージ・バージョン

CA78K0Rのバージョン,およびCC-RLのバージョンを出力します。

なお,CC-RLのバージョンは,CS+環境にインストールしているパッケージのうち,最新バージョンとなります。

(4)

利用しないオプション(ビルド・モード)

CA78K0Rのプロジェクトで設定していたが,CC-RLのプロジェクトでは利用しないオプションが存在する場合,その情報をビルド・モードごとに以下の形式で出力します。

 

  コマンド名(ビルド・ツールのプロパティのタブ名)
   オプション
       :

-

本項目は,該当するオプションが存在する場合のみ出力されます。

-

CA78K0Rのオプションは,同じ機能を持つCC-RLのオプションに変換されます。
同じ機能を持ち,名前のみが異なるオプションについては,本項目の出力対象外となります。

-

ビルド・モードは,“DefaultBuild”,ユーザ作成ビルド・モードの順に出力されます(“DefaultBuild”は,CS+がデフォルトで用意しているビルド・モードです)。

(5)

変更したオプション(ビルド・モード)

CA78K0Rのプロジェクトで設定していたオプションで,CC-RLのプロジェクトで利用するために変更したオプションが存在する場合(CA78K0Rとオプションの機能は同じだが,CC-RLには相当するパラメータが存在しないために,別のパラメータに設定を変更した場合など),その情報をビルド・モードごとに以下の形式で出力します。

 

  コマンド名(ビルド・ツールのプロパティのタブ名)
   CA78K0Rのプロジェクトのオプション -> CC-RLのプロジェクトのオプション
       :

-

本項目は,該当するオプションが存在する場合のみ出力されます。

-

CA78K0Rのオプションは,同じ機能を持つCC-RLのオプションに変換されます。
同じ機能を持ち,名前のみが異なるオプションについては,本項目の出力対象外となります。

-

ビルド・モードは,“DefaultBuild”,ユーザ作成ビルド・モードの順に出力されます(“DefaultBuild”は,CS+がデフォルトで用意しているビルド・モードです)。

本項目は,流用元のプロジェクトがCA78K0のプロジェクトの場合は出力されません。