tget_mpf

概要

固定長メモリ・ブロックの獲得(タイムアウト付き)

C言語形式

 

 ER      tget_mpf ( ID mpfid, VP *p_blk, TMO tmout );
パラメータ

I/O

パラメータ

説明

I

 ID      mpfid;
固定長メモリ・プールのID

O

 VP      *p_blk;
固定長メモリ・ブロックの先頭アドレスを格納する領域へのポインタ

I

 TMO     tmout;
待ち時間(単位:ミリ秒)

TMO_FEVR: 永久待ち

TMO_POL: ポーリング

数値: 待ち時間



機能

mpfidで指定された固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得し,その先頭アドレスをp_blkで指定された領域に格納します。

ただし,本サービス・コールを発行した際,対象固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得することができなかった(空き固定長メモリ・ブロックが存在しなかった)場合には,固定長メモリ・ブロックの獲得は行わず,自タスクを対象固定長メモリ・プールの待ちキューにキューイングしたのち,RUNNING状態からタイムアウト付きのWAITING状態(固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態)へと遷移させます。

なお,固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態の解除は,以下の場合に行われ,固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態からREADY状態へと遷移します。

 
固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態の解除操作

エラー・コード

rel_mpfの発行により,対象固定長メモリ・プールに固定長メモリ・ブロックが返却された

E_OK

irel_mpfの発行により,対象固定長メモリ・プールに固定長メモリ・ブロックが返却された

E_OK

rel_waiの発行により,固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態を強制的に解除された

E_RLWAI

irel_waiの発行により,固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態を強制的に解除された

E_RLWAI

tmoutで指定された待ち時間が経過した

E_TMOUT



備考1 RI850V4では,固定長メモリ・ブロックを獲得する際,メモリ・クリア処理を行っていません。したがって,獲得した固定長メモリ・ブロックの内容は不定となります。

備考2 本サービス・コールを発行した際,対象固定長メモリ・プールから固定長メモリ・ブロックを獲得することができなかった(空き固定長メモリ・ブロックが存在しなかった)場合,p_blkで指定された領域の内容は不定となります。

備考3 rel_wai,またはirel_waiの発行,または待ち時間の経過により固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態を解除された場合,p_blkで指定された領域の内容は不定となります。

備考4 待ち時間tmoutにTMO_FEVRが指定された際には“get_mpfと同等の処理”を,TMO_POLが指定された際には“pget_mpfipget_mpfと同等の処理”を実行します。

戻り値

マクロ

数値

意味

E_OK

0

正常終了

E_PAR

-17

待ち時間の指定が不正(tmout<TMO_FEVR)である

E_ID

-18

IDの指定が不正である

- mpfid≦0x0

- mpfid>生成されている固定長メモリ・プールの最大ID

E_CTX

-25

コンテキスト・エラー

- 非タスクから本サービス・コールを発行した

- CPUロック状態から本サービス・コールを発行した

- ディスパッチ禁止状態から本サービス・コールを発行した

E_NOEXS

-42

対象固定長メモリ・プールが生成されていない

E_RLWAI

-49

rel_wai,またはirel_waiの発行により,固定長メモリ・ブロック獲得待ち状態を強制的に解除された

E_TMOUT

-50

待ち時間が経過した