第13章 システム・コンフィギュレーション・ファイル
本章では,RI78V4に提供するデータを保持した情報ファイル(システム情報テーブル・ファイル,システム情報ヘッダ・ファイル,割り込み情報定義ファイル)を出力する際に必要となるシステム・コンフィギュレーション・ファイルの記述方法について解説しています。
以下に,システム・コンフィギュレーション・ファイルの表記方法を示します。
- 文字コード
システム・コンフィギュレーション・ファイルは,ASCIIコードで記述します。
なお,CF78V4では,英小文字“a〜z”と英大文字“A〜Z”の区別が行われます。
備考 日本語については,SJISコードのものをコメント内でのみ記述することができます。
- コメント
システム・コンフィギュレーション・ファイルでは,/*から*/で囲まれた部分,および,// (連続する2個のスラッシュ)から行末までの部分がコメントとして扱われます。
- 数値
システム・コンフィギュレーション・ファイルでは,数字“0〜9”で始まる単語が数値として扱われます。
なお,CF78V4では,数値を以下のように区別しています。
備考 単語の構成要素は,数字“0〜9”に限定されます。
- オブジェクト名
システム・コンフィギュレーション・ファイルでは,英字“a〜z,A〜Z”,またはアンダースコア“_”で始まる24文字以内の単語がオブジェクト名として扱われます。
備考 単語の構成要素は,英数字“a〜z,A〜Z,0〜9”,および,アンダースコア“_”に限定されます。
- シンボル名
システム・コンフィギュレーション・ファイルでは,英字“a〜z,A〜Z”,またはアンダースコア“_”で始まる30文字以内の単語がシンボル名として扱われます。
備考1 単語の構成要素は,英数字“a〜z,A〜Z,0〜9”,および,アンダースコア“_”に限定されます。
備考2 CF78V4では,“オブジェクト名”と“シンボル名”をシステム・コンフィギュレーション・ファイルの文脈から区別しています。
- キーワード
CF78V4では,以下に示した単語を“キーワード”として予約しています。
このため,これらの文字列を指定された用途以外に使用することは禁止されています。
CLK_INTNO,CRE_CYC,CRE_DTQ,CRE_FLG,CRE_MBX,CRE_MPF,CRE_SEM,CRE_TSK,DEF_INH,.kernel_work0,.kernel_work1,.kernel_work2,.kernel_work3,MAX_PRI,null,NULL,SYS_STK,TA_ACT,TA_ASM,TA_CLR,TA_DISINT,TA_ENAINT,TA_FAR,TA_HLNG,TA_MFIFO,TA_MPRI,TA_NEAR,TA_PHS,TA_RSTR,TA_STA,TA_TFIFO,TA_TPRI,TA_WMUL,TA_WSGL
備考 CF78V4では,C言語プリプロセッサの呼び出しを行いません。したがって,システム・コンフィギュレーション・ファイル内で前処理指令(#include,#define,#ifなど)を記述することは禁止されています。
システム・コンフィギュレーション・ファイルに記述するコンフィギュレーション情報は,以下に示した2種類に大別されます。
-
システム情報
RI78V4が動作するうえで必要となる基本的なデータから構成されています。
-
静的API情報
RI78V4が提供する機能を実現するうえで必要となる管理オブジェクトに対するデータから構成されています。
以下に,システム・コンフィギュレーション・ファイルの記述イメージを示します。
図13−1 システム・コンフィギュレーション・ファイルの記述イメージ
備考 システム・コンフィギュレーション・ファイルの最大行数は40000行,1行当たりの最大文字数は1000文字です。