符号付き乗算(ワード)を行います。(Multiply Word)
[指定形式]
immに指定可能なものを以下に示します。
[機能]
- | “mul reg1, reg2, reg3”の形式 |
第1オペランドに指定したレジスタ値と,第2オペランドに指定したレジスタ値を,符号付きの値として乗算し,結果の下位32ビットを第2オペランドに指定したレジスタに,上位32ビットを第3オペランドに指定したレジスタに格納します。第2オペランドと第3オペランドが同じレジスタの場合,レジスタには乗算結果の上位32ビットを格納します。
- | “mul imm, reg2, reg3”の形式 |
第1オペランドに指定した絶対値式,または相対値式の値と,第2オペランドに指定したレジスタの値を,符号付きの値として乗算し,結果の下位32ビットを第2オペランドに指定したレジスタに,上位32ビットを第3オペランドに指定したレジスタに格納します。第2オペランドと第3オペランドが同じレジスタの場合,レジスタには乗算結果の上位32ビットを格納します。
[詳細説明]
- | “mul reg1, reg2, reg3”の形式の命令に対し,アセンブラでは,機械語命令のmul命令が1つ生成されます。 |
- | “mul imm, reg2, reg3”の形式でimmに-256 〜 +255の範囲の絶対値式を指定した場合,アセンブラでは,機械語命令のmul命令が1つ生成されます。 |
mul imm9, reg2, reg3
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mul imm9, reg2, reg3
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- | “mul reg1, reg2, reg3”の形式でimmに次のものを指定した場合,アセンブラでは命令展開が行われ,複数個の機械語命令が生成されます。 |
(a) | -256〜+255の範囲を越え,-32768〜+32767の範囲の絶対値式 |
mul imm16, reg2, reg3
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movea imm16, r0, r1
mul r1, reg2, reg3
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(b) | -32768〜+32767の範囲を越える絶対値式 |
immの値の下位16ビットがすべて0の場合
mul imm, reg2, reg3
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movhi HIGHW(imm), r0, r1
mul r1, reg2, reg3
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上記以外の場合
mul imm, reg2, reg3
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mov imm, r1
mul r1, reg2, reg3
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(c) | !label,または%labelを持つ相対値式,およびsdata/sbss属性セクションに定義を持つラベルの$labelを持つ相対値式 |
mul !label, reg2, reg3
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movea !label, r0, r1
mul r1, reg2, reg3
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mul %label, reg2, reg3
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movea %label, r0, r1
mul r1, reg2, reg3
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mul $label, reg2, reg3
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movea $label, r0, r1
mul r1, reg2, reg3
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(d) | #label,またはlabelを持つ相対値式,およびsdata/sbss属性セクションに定義を持たないラベルの$labelを持つ相対値式 |
mul #label, reg2, reg3
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mov #label, r1
mul r1, reg2, reg3
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mul label, reg2, reg3
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mov label, r1
mul r1, reg2, reg3
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mul $label, reg2, reg3
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mov $label, r1
mul r1, reg2, reg3
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[フラグ]