act_tsk

iact_tsk

概要

タスクの起動(起動要求をキューイングする)

C言語形式

 ER      act_tsk ( ID tskid );
 ER      iact_tsk ( ID tskid );
パラメータ

I/O

パラメータ

説明

I

 ID      tskid;
タスクのID

TSK_SELF: 自タスク

数値: タスクのID



機能

tskidで指定されたタスクをDORMANT状態からREADY状態へと遷移させたのち,初期優先度のレディ・キューの最後尾にキューイングします。これにより,対象タスクは,RI600PXのスケジューリング対象となります。また,このとき以下に示す処理が行われます。

表19−3  タスク起動時に行われる処理

No.

処理内容

1

ベース優先度と現在優先度を,初期優先度にする。

2

起床要求キューイング数をクリアする。

3

強制待ち要求ネスト数をクリアする。

4

保留例外要因をクリアする。

5

例外処理禁止状態にする。



ただし,本サービス・コールを発行した際,対象タスクがDORMANT状態以外の場合には,対象タスクのキューイング処理,および,状態操作処理は行わず,対象タスクに起動要求をキューイング(起動要求カウンタに1を加算)しています。

備考1 RI600PXが管理する起動要求カウンタは,8ビット幅で構成されています。このため,本サービス・コールでは,起動要求数が255回を超える場合には,起動要求の発行(起動要求カウンタの加算処理)は行わず,戻り値としてE_QOVRを返します。

備考2 本サービス・コールの発行により起動されたタスクには,タスク生成時に指定した拡張情報が渡されます。

戻り値

マクロ

数値

意味

E_OK

0

正常終了

E_ID

-18

不正ID番号

- tskid < 0

- tskid > VTMAX_TSK

- iact_tskを発行した際,tskidTSK_SELFを指定した。

E_CTX

-25

コンテキスト・エラー

- CPUロック状態から本サービス・コールを発行した。

- タスクからiact_tskを発行した。

- 非タスクからact_tskを発行した。

- 「PSW.IPL > カーネル割り込みマスクレベル」の状態から本サービス・コールを発行した。

E_MACV

-26

メモリ・アクセス違反(act_tskのみ)

- スタック・ポインタが呼出しタスクのユーザ・スタック領域の範囲外を指している。

E_NOEXS

-42

オブジェクト未生成

- tskidのタスクが存在しない。

E_QOVR

-43

キューイング・オーバフロー

- 起動要求数が255回を超えた。