movea


実効アドレスの転送を行います。(Move Effective Address)

[指定形式]

-

movea imm, reg1, reg2

 

immに指定可能なものを以下に示します。

-

32ビット幅までの値を持つ絶対値式

-

相対値式

-

上記のものにHIGHW,LOWW,またはHIGHW1を適用したもの

[機能]

第1オペランドに指定した絶対値式,相対値式,あるいは,HIGHW,LOWW,またはHIGHW1を適用した値を,第2オペランドに指定したレジスタ値と加算し,結果を第3オペランドに指定したレジスタに格納します。

[詳細説明]

-

immに次のものを指定した場合,アセンブラでは,機械語命令のmovea命令が1つ生成されます。

(a)

-32768〜+32767の範囲の絶対値式

movea   imm16, reg1, reg2
movea   imm16, reg1, reg2

(b)

sdata/sbss属性セクションに定義を持つラベルの$labelを持つ相対値式

movea   $label, reg1, reg2
movea   $label, reg1, reg2

(c)

!label,または%labelを持つ相対値式

movea   !label, reg1, reg2
movea   !label, reg1, reg2
movea   %label, reg1, reg2
movea   %label, reg1, reg2

(d)

HIGHW,LOWW,またはHIGHW1を適用したもの

movea   imm16, reg1, reg2
movea   imm16, reg1, reg2

機械語命令のmovea命令は,第1オペランドに-32768〜+32767(0xFFFF8000〜0x7FFF)の範囲のイミーディエトをとります。

 

-

immに次のものを指定した場合,アセンブラでは,命令展開が行われ,1つ,または複数個の機械語命令が生成されます。

(a)

-32768〜+32767の範囲を越える絶対値式

immの値の下位16ビットがすべて0の場合

movea   imm, reg1, reg2
movhi   HIGHW(imm), reg1, reg2

 

上記以外の場合

movea   imm, reg1, reg2
movhi   HIGHW1(imm), reg1, r1
movea   LOWW(imm), r1, reg2

(b)

#label,またはlabelを持つ相対値式,およびsdata/sbss属性セクションに定義を持たないラベルの$labelを持つ相対値式

movea   #label, reg1, reg2
movhi   HIGHW1(#label), reg1, r1
movea   LOWW(#label), r1, reg2
movea   label, reg1, reg2
movhi   HIGHW1(label), reg1, r1
movea   LOWW(label), r1, reg2
movea   $label, reg1, reg2
movhi   HIGHW1($label), reg1, r1
movea   LOWW($label), r1, reg2

[フラグ]

CY

OV

S

Z

SAT

[注意事項]

-

第3オペランドにr0を指定すると,次のメッセージが出力され,アセンブルが中止されます。

E0550240 : RH850コア指定時には、デスティネーション・オペランドにr0を指定することはできません。