ルネサス
インストラクションは,アセンブルの結果,機械語に変換されますが,疑似命令は,原則として機械語に変換されません。
疑似命令は,主に次の機能を持ちます。
-
ソースの記述を容易にします。
メモリの初期化や領域の確保を行います。
アセンブラ,最適化リンカがその処理を行うために必要となる情報を与えます。
次に,疑似命令の種類を示します。
表 5.13
疑似命令一覧
種類
疑似命令
セクション定義疑似命令
.SECTION,.CSEG,.DSEG, .BSEG, .ORG,.OFFSET
シンボル定義疑似命令
.EQU,.SET
データ定義,領域確保疑似命令
.DB,.DB2,.DB4,.DB8,.DS,.DBIT,.ALIGN
外部定義,外部参照疑似命令
.PUBLIC,.EXTERN,.EXTBIT
コンパイラ出力疑似命令
.LINE,.STACK,._LINE_TOP,._LINE_END,.VECTOR
マクロ疑似命令
.MACRO,.LOCAL,.REPT,.IRP,.EXITM,.EXITMA,.ENDM
分岐疑似命令
.Bcond
以降,各疑似命令について詳細な説明を行います。
説明の中で,[ ]は大かっこの中が省略可能であることを,...は同一の形式を繰り返すことを示します。