ルネサス
インストラクションは,アセンブルの結果,機械語に変換されますが,疑似命令は,原則として機械語に変換されません。
疑似命令は,主に次の機能を持ちます。
-
ソースの記述を容易にします。
メモリの初期化や領域の確保を行います。
アセンブラ,最適化リンカがその処理を行うために必要となる情報を与えます。
次に,疑似命令の種類を示します。
表 5.6
疑似命令一覧
種類
疑似命令
セクション定義疑似命令
.cseg,.dseg,.section,.org
シンボル定義疑似命令
.set,.equ
コンパイラ出力疑似命令
.file,.line,.stack,._line_top,._line_end
データ定義,領域確保疑似命令
.db,.db2/.dhw,.dshw,.db4/.dw,.db8/.ddw,.float,.double,.ds,.align
外部定義,外部参照疑似命令
.public,.extern
マクロ疑似命令
.macro,.local,.rept,.irp,.exitm,.exitma,.endm
以降,各疑似命令について詳細な説明を行います。
説明の中で,[ ]は大かっこの中が省略可能であることを,...は同一の形式を繰り返すことを示します。